まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」について綴った「まりも物語」(腎不全と闘った642日間の記録)と、2020年8月に我が家にやってきたおてんば娘「ぴりか」の成長記録「ぴりか日記」、ハンドメイドについて書いた「Atelier Marimo」、その他夫婦二人生活の日々の出来事や思うことを綴ったブログです。

ぴりか日記:目が腫れてしまいました。

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目が腫れてしまいました。

こんにちは。

今日も横浜はポカポカを通り越えて初夏のような陽気です。

火曜日の夜、なんとなくピリカの左目の付け根の辺りが赤っぽく見えて、変だなと思いながらケージに入れたのですが・・・。

そして翌朝、いつも通り元気に吠えるピリカの声で目を覚まし、ケージを開けてビッグリ!ピリカの左目の付け根が腫れていました。

ちょうど仕事が休みだったので、朝イチで動物病院に連れていくと、多分他の子と遊んだ時など外で遊んだ時にたまた擦ってしまい、そこからバイ菌が入ってしまったのだろうとのこと。

左目は付け根だけでなく全体に結膜炎を起こしてしまっているので、とりあえず1週間点眼で様子を見ることになりました。

いつも夜にはお顔もしっかり拭いて、ブラッシングも欠かさないのに目の傷にバイ菌が入ってしまうとは・・・。

もっと丁寧に手入れいていればと悔やまれましたが、幸いピリカは痛みは無いようで、いつも通りに元気に特に目を気にする様子もありませんでした。

点眼イヤイヤ

というわけで、今週は毎日3回点眼することになったピリカですが、目薬が嫌で必死で逃げ回ります。目が完全に治るまではお友達と遊ばせるのは控えているため体力を持て余しているのでしょう。もうリビングを走る走る・・・。

一応ちゃんとお散歩はさせていますが、やはり同年代のワンコ達と遊ぶほどの体力は使わないので、本当によく走ります。

リビングには滑り止めのマットも敷いてますし、危険はないですが、毎回点眼のたびに追いかけっこになり、私は息を切らせながらの点眼に(−_−;)。

最近は目薬を持つと、すかさずテーブルの下に隠れてこちらの様子を見ています。

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幸い目元の腫れはすぐに引いてきて、もうパッと見た感じでは腫れがわからないくらいまで治りました。念のため毎日の点眼はもう少し続けることにしましたが、来週半ばにはお友達と遊べるようになりそうです。

お転婆娘のピリカはとにかく飛び回り走り回るので、今後はもっと丁寧に気をつけながらお手入れしなければと思います。

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ぴりか日記:ぴりかの初お花見

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ぴりかの初お花見

こんにには。

昨日横浜市は初夏のような陽気でした。一昨日は雨降りでしたが昨日は雲一つない気持ちの良い晴天が広がり、絶好のお花見日和。

我が家の近くにある公園は周囲に桜の木が植えられおり、ちょっとしたお花見スポットになっています。週末は混み合っていたので、昨日の朝、早起きして夫とピリカとお花見散歩に出かけました。

ピリカ、桜を見る

一昨日の雨にも負けず、桜はちょうど満開です。朝は空気も澄んでいてとても気持ち良く歩けました。

公園に着くと、ピリカは早速走り回るき満々で芝生に向かおうとしましたが、今日はまず桜並木で写真を撮ろうと側道に向かいます。

しかし桜に全く興味のないピリカは不満だったようで、この不貞腐れた表情(−_−;)

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すご〜く迷惑そうに写真に付き合った後は、まだ誰も居ない芝生の上を元気に走りました。冒頭の写真は芝生を走り回った後なので少しはマシですが、本当に嫌そうにしていました。

以前、マリモがまだ通院していた頃、獣医さんに「犬は飼い主が喜ぶと思えば多少具合が悪くても元気に歩こうとする。だからくれぐれも無理させないように気をつけてください。」と言われましたが、ピリカは1mmの忖度もなく嫌な時は嫌な顔をするので、その点は心配無いのかなと思います。

一昨年までは家から徒歩で25分ぐらいの公園で「桜祭り」をやっており、マリモと迎えた最初の桜の季節には夫とマリモと張り切ってお出かけしましたが、昨年から中止になってしまいました。早く日常が戻ればいいですが、既に第4波が始まっているというニュースもあり、まだまだ先は長そうですよね。

Wピリカの写真

いつもお散歩する公園では、時々ミニチュアシュナウザーの「ぴりか」ちゃんに会います。このミニシュナ「ぴりか」ちゃんのママさんとピリカ同士のツーショット写真を撮りたいと何度も試みるも上手く行かなかったのですが、昨日遂にWピリカの写真が撮れました!

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ミニシュナの「ぴりか」ちゃんは2歳、ピリカより少しお姉さんです。ミニシュナ「ぴりか」ちゃんは少し人見知りする子なので、なかなかピリカには近づいてくれなかったのですが、最近やっと慣れてきたのか、ママ同士が会うたびに長話するからか、ピリカとも少し遊んでくれるようになりました。うちのピリカはミニシュナ「ぴりか」ちゃんに興味津々なので、このまま仲良くなって一緒に遊んでくれたらいいなと思います。

新しいお友達

昨日の公園はワンちゃんがたくさん来ていて、その中には初めて会う子もいました。初対面のフレブルちゃんに気づいたピリカは、早速挨拶に行きお腹を見せてアピールします。

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この後、飼い主さんにも尻尾フリフリでアピールして、たくさん撫でて頂きました。ピリカのおかげでご近所に知り合いが本当にたくさん増えたと思います。とんでもないお転婆娘で手を焼くこともしばしばですが、今の天真爛漫なピリカのまま、元気に育ってほしいです。

まりも物語(番外編):腎不全の子犬と暮らす ~腎不全の食生活~

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2020年3月。絶食から回復し、お散歩できるまでに回復した頃。かなり衰弱してしまいまいましたが自力でソファーに上がりました。

腎不全の食生活

こんにちは。

今日はchocolaさんからご質問頂いたマリモの食生活について書きたいと思います。

腎不全の子犬の食生活

腎不全の子犬の食事に関しては、多くの飼い主が頭を悩ませるのではないかと思います。ただでさえ食欲のない子に美味しくないことで定評のある腎臓病の療法食を食べさせなければならないのですから。

私も散々悩みました。以下、かなり自己流ですが私がマリモに行っていた食事法をご紹介したいと思いますが、まずはその前提になっている考え方についてお話しします。

<マリモの食生活の前提> 

1、医師の話では子犬の場合、成長にはタンパク質が不可欠であるため、極端にタンパク質を制限すると成長の妨げになる危険があるそうです。また、腎臓病療法食は成犬用なのでかなりタンパク質が制限されています。以上のことから、食事の基本は療法食にすることにして、トッピングでタンパク質を補っていくことになりました。(療法食:トッピングの比率は4:1まで)

2、食事制限は腎不全の進行を防ぐためには極めて重要です。ですがあまり食べる楽しみを奪ってしまってもQOLを下げることになりかねません。私も個人的には食べる楽しみを奪いすぎることには反対です。なのでマリモには大好きだったチーズやヨーグルトはごく少量は食べさせていましたし、時々はリン吸着剤(レンジアレン)をまぶすなどして普通食も食べさせていました。

3、末期に差し掛かり食欲が落ちてくると普通食にしても食べてくれないことが多くなります。食べたがるものが人間用に味付けされた食べ物やお菓子類だけになる場合もあると思いますが、そんな時は食べたがるものを優先して食べさせていました。末期になると食事をしないと一気に衰弱します。医師からも「何も食べないのが一番悪い」と言われていたので、最期の方はもう人間用の食べ物だろうが構わず与えていました。マリモの絶食の時の経験からも言えますが、本当に「食べないのが一番悪い」です。 

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2019年9月頃。まだまだ元気で毎日「遊ぼう」アピールをしてきました。

 マリモが食べていた市販のフード類

<ドライフード>

①ドクターズケア 犬用キドニーケア

drs.petline.co.jp

これは小粒で軽く、サクサクとスナック感覚で食べてくれました。また、購入時に3袋購入すると1袋おまけでついてきます。療法食は普通のフードより値段が高いので、この1袋はとてもありがたかったです。マリモの食生活の基本はこのドライフードでした。

ヒルズ キドニーケア

www.hills.co.jp

これは、サブ的に用意しておいたドライフードです。腎不全の子は気に入っているからと言って同じ食事を与え続けると直ぐに食べなくなってしまいます。なので変化をつけることが大切なのですが、私はこのヒルズのドライフードを変化をつけたい時に食べさせていました。ただあくまで私の主観ですが、ちょっと脂っぽい感じがしますし、ドクターズケアのフードより粒が大きく超小型犬には適さないかもしれません。

ドライフードは動物病院にサンプルがあることが多いと思うので、もらえる場合はなるべくたくさんのサンプルを試食させてみるといいと思います。マリモも6種類のサンプルを試食させて、食いつき具合を見ながらメインとサブのドライフードを決めました。

 

<缶詰>

ヒルズ ケイディー ビーフ(チキン)&野菜入りシチュー 缶詰

www.hills.co.jp

この缶詰は、これが療法食かと思うほど美味しそうで、マリモも末期もかなり終わりの方に差し掛かるまで食べてくれました。病院でないと購入できないと思いますが、缶詰なのでまとめて購入しておくと重宝すると思います。

<ご参考>

また、マリモはあまり食べてくれませんでしたが、こんなのもあります。

www.hills.co.jp

 こちらの缶詰は内容量370gと大きく、詳しい値段は覚えていませんがシチュー缶よりコスパは良かったと思います。

 

<リキッドタイプ>

④ロイヤルカナン 腎臓サポートリキッド

www.royalcanin.com

こちらは何も食べない時にシリンジで口の中に液体を入れて栄養補給をしたり、固形物は食べない時でも液体なら舐めてくれる時などに使いました。ただ強制給餌しなければならないほど食欲が無い時は、シリンジで口腔内に流し込んでも吐き出してしまうことが多く、マリモの場合はあくまでスープ感覚で食べてくれる場合にのみ重宝しました。

 

<トッピング>

腎不全の子は食欲にムラがあるため、食事に変化をつけることが大切です。マリモの場合はトッピングで変化をつけていましたが、そんな時に役立ったのが種類豊富なシーザーのウェットフードです。

www.cesar-club.com

マリモの食生活の基本はドクターズケアのドライフードにシーザーのウェットフードをトッピング(比率は4:1)して変化をつけていました。ただ、鶏のささ身はリンが多いのでどうしても食べてくれない時の奥の手として使い、普段はリンの少ない手羽先を茹でてほぐして与えることが多かったです。

手作り系の食事

食事に変化をつけるためにも手作り食は活用したいものです。でも少し勉強が必要になります。腎不全ではリンを避けなければならないので、まずは低リン食材を選ぶこと、そして必ず茹でこぼしをすることが大切です。私が参考にしてた腎臓病食の本(人間用:既に廃棄してしまったので書名は不明です。)にはリンは茹でこぼしである程度減らせるという前提になっていましたが、改めて調べると調理ではリンを減らせないという記事もありました。ですのであくまでご参考程度に読んでください。

以下が私が本以外に参考にしていたサイトです。

www.eiyoukeisan.com

食材としては野菜類は基本的にリン含有量が少ないので、しっかり茹でこぼしは行っていましたが、特にリンの含有量は気にしないで使っていました。しかし、豆類(特に大豆)はリン含有量が多いので、豆類は豆腐や湯葉も含めて避けていました。ただし豆乳だけはマリモが豆乳仕立てのスープを好んだため、時々使っていました。 

肉類や卵に関しては、卵は卵白のみで肉類は手羽先と鶏のひき肉が基本で、時々馬肉の缶詰や牛肉も使いましたが、牛肉を使う際には薄切り肉をさっと茹でてから細かく切り、お湯を変えてもう一度しっかり茹でて、ゆで汁は捨てていました。

鶏肉と言うとささ身がヘルシーというイメージがありますが、意外にもささ身はリン含有量が多いので、個人的には使わない方がいいと思います。手羽先が最もリン含有量が少ないので、私は基本的には手羽先を茹でて使っていました。

また、魚介類は基本的にリン含有量が多いため使いませんでしたが、鮭だけはマリモが好んで食べた為、2回茹でこぼした後、少量を使用してブロッコリやジャガイモとスープにしていました。

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2020年1月頃。パパのお腹の上でお昼寝するのが大好きでした。

はっきり言って、レシピと言えるほどのものはありません・・・

いつも茹でてほぐした手羽先肉、茹でた鶏ひき肉、2回茹でこぼした牛薄切り肉、2回茹でこぼした鮭のうち2種類を冷凍して常備するようにして、小さく切って茹でこぼした芋類や葉野菜と一緒にさっと茹でてスープにしていただけです。

そうして作ったスープに味に変化をつけるために、リンが少ない鰹節から取っただし汁や、マリモが好きだった豆乳を加えてみたり、トマトを加えてトマトスープ風にしてみたりしていました。

また風味付けに、腎臓に良いと言われる亜麻仁油を一滴たらしてみたり、バターの香りが大好きだったマリモの為に無塩バターを少し加えてみたりしました。

昨日書いた記事にちかさんが書いてくださったコメントにも無塩バターのことが書いてありましたが、マリモもバターの香りが大好きでした。私はフードにかけることは思いつきませんでしたが、マリモが療法食を全く受け付けなくなってからは、小麦粉と卵白に発酵バターを多めに使ってクッキーを焼いたり、カボチャやサツマイモをすり潰して、少し無塩バターを混ぜてお団子にしておやつに食べさせたりしていました。

また、全然犬用では無かったのですが、療法食を受け付けなくなってからも、マリモは私が自分用に焼いたクッキーをとても美味しそうに食べていたので、マリモ用に卵黄を使わずにバターを多めにしたクッキーを焼いていました。

また、実際に買う機会はありませんでしたが、下記の食事セットは買ってみたいと思っていました。

帝塚山ハウンドカム

www.houndcom.com

その他、食べさせるときのコツ(フードはふやかすより温めて香りを立たせた方が良く食べる等)は、以前の記事にまとめています。良かったらご参考に読んでみてください。

marimotan.hatenablog.com

また何か思いついたことがあれば記事を書きますし、質問等があればいつでも記事を書きたいと思います。

 

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まりも物語(番外編):腎不全の子犬と暮らす ~治療法の種類(2)~

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2019年10月頃のマリモ。元気に過ごした最後の日々。

腎不全の子犬と暮らす ~治療法の種類(2)~

こんにちは。

今日は前回の記事の続きです。

皮下補液と静脈点滴

マリモは2019年11月に重篤な尿毒症になり、それまで続けていた皮下補液から静脈点滴に切り替えました。また、それまでは基本的に週2回の通院でしたが、尿毒症になって最初の10日間は毎日点滴に通い、当初の症状が落ち着いてからは、週3〜4回の頻度で点滴を受けていました。

皮下補液と静脈点滴を比較すると、効果は比較にならないくらい静脈点滴の方が高かったです。やはり直接血管に点滴液が入るので効果は抜群です。しかし、静脈点滴をする場合は静脈に留置針を刺すことになります。マリモの場合は一週間毎に留置針を取り替えていましたが、取り替えるために針を抜く時以外は、絶えず前脚に留置針が刺さっている状態になりました。

そして大きな問題なのが、静脈点滴で留置針を刺し続けると次第に静脈が固くなり針が刺せなくなっていくことです。通常の腎不全ではしばらく静脈点滴を続けると容態も血液検査の数値も改善されてくるので、静脈をやすませるべく皮下補液に戻すのですが、マリモの場合は落ち着いてきたので皮下補液に戻してみると、僅か数日、長くとも2週間程度であっという間に再び悪化してしまい、結局静脈点滴を打ち続けることになりました。

ですので、もともとちゃんと機能してきた腎臓が弱って機能が低下してきたのと異なり、先天性で最初から腎臓がまともに機能していない場合、必ずしも回復はしないようです。医師も「通常はこんなに静脈点滴を打ち続ける前に安定するのですが、先天性はそうもいかないようですね。」と表情を曇らせていました。

しかも静脈点滴は時間もかかります。皮下補液であれば15分程度で終わりますが、点滴では30分〜1時間かかります。そのため静脈点滴の場合は毎回1時間半ぐらいは病院にいたと思いますし、仕事の日でも少なくとも診療時間終了の1時間前には病院に入らなければなりませんから、駅から家まで走って帰る日も少なくありませんでした。

それでも最も効果的なのは静脈点滴 

しかし、腎不全末期差し掛かった時に最も効果的なのはやはり静脈点滴です。犬の透析を扱う施設もありますが、施設の数は少なく、1回につき費用が2〜3万円、時間も約半日かかる上に毎週受けなければならないため、一般的な飼い主にとってはあまり現実的な選択肢にはなり得ないのではと思います。少なくとも我が家の場合は初めから選択肢には入りませんでした。マリモは何回も大きく体調を崩し、血液検査の数値もかなり悪い状態が続きましたが、それでも毎日1時間程度の点滴を続けると何とか持ち直すことができたこともあり、私の中ではやはり点滴に勝る効果的な対処法はありません。

腎不全末期(2020年2月~)

2020年に入ると、マリモの腎不全は完全に末期に入りました。2月には少し容態が落ち着いて見えたので、静脈を休ませようと3ヶ月ぶりに皮下補液に戻したところ、約2週間で絶食状態に陥ってしまい再び連日の静脈点滴生活に戻ることに。他にも下痢や貧血などの症状も出るようになりました。

<2020年2月28日の血液検査>

BUN:130以上

CERA:7.3

HCT(貧血の指標)29.7(標準値:37~55)

また、絶食に陥ったり療法食主体の食事を続けることも難しくなってきました。そこで医師と相談の上、治療法を少し変更しました。

<通院>

・静脈点滴(1時間)原則として週4回→嘔吐したり体調が悪い時は毎日

・温熱療法(下痢気味の時)

・オゾン腸注(週2回程度)

<投薬>

・クレメジン(毒素吸着剤)朝晩1.5カプセル(1日3カプセル)

漢方薬 源気(元気の養生)1日1錠、

     西伯利亜(肝臓・腎臓の養生)朝晩1錠(1日2錠)

・下痢止め

・レンジアレン(リンの吸着剤)療法食を食べてくれない時

www.elancopet.jp

レンジアレンはいつも飲ませていたわけでは無く、療法食を食べない時に状況に応じて私の判断で使用していました。

また、この頃になると体調はかなり不安定で、ちょっと安定してきたと油断すると大きく体調を崩すことになりました。

marimotan.hatenablog.com

マリモはあまり下痢を起こさない子でしたが、末期になると何度か酷い下痢も起こしました。特に3月になってからの下痢では病院で処方された下痢止めを毎日飲ませるもあまり効果が無く、医師も腎不全の下痢は止めるのが難しいと言いました。しかしそんな下痢にも効果を発揮したのが温熱療法です。

marimotan.hatenablog.com

マリモが受けていたのはキセノン光を使った治療で、身体の深い部分まで届く光線が広範囲の血管を広げて血流を良くしてくれるものです。激しい下痢が続いたマリモでしたが、下痢止めの種類を変えて温熱療法を取り入れたところ、下痢は次第に快方に向かってゆき、約1週間程度で治まりました。

この時、種類を変えた下痢止めと温熱療法のどちらが効いたのかは判断できませんが、マリモの闘病生活全般を通して考えると、身体の深部まで温めてくれる温熱療法は効果的だったと思っています。マリモに腹巻をさせるようになった時にも思ったのですが、やはり身体を冷やさない(特に冬場)はとても大切で、しっかり保温してあげると体調が安定してきます。f:id:Marimotan:20210327112437j:plain

お腹はしっかり暖めることが大切。

温熱療法とオゾン療法

この二つの療法は、マリモが大きく体調を崩した時には追加で施術をお願いしていましたが、あくまで点滴が主体で温熱療法やオゾン療法を単体で試したことが無いので、その効果を正確に検証することはできません。でもあくまで私の主観ですが、温熱療法もオゾン療法も足した方がマリモの体調は良かったように思います。

特に前述したように腎不全末期の下痢には、温熱療法は確かに効いていたと思います。

マリモが治療を受けたのは近所の動物病院ですが、より詳細な説明が乗っている他の動物病院のリンクをご参考に貼っておきます。

bell-hos.com

www.green-dog.com

ホルモン注射(貧血対策)

血液を作るホルモンは腎臓から分泌されるため、腎不全の子は貧血になりやすいそうです。しかしマリモの場合は腎臓の数値が悪くなってきても血液は作られていて、貧血は進みませんでした。しかしさすがに末期の入ってくると急激に貧血が進み、医師からは造血ホルモンの注射を提案されました。

しかし私はホルモン注射はしないことにしました。理由としてはこの注射は何回か打てば回復するといったものではなく、継続して打ち続けなければならなかったのですが、費用が1回につき2,500円かかり、当時で既に1カ月の医療費が16万円を超えていた我が家では追加するのは経済的に苦しかったということと、私自身が過去にホルモン剤を投与する治療を受けた際に大きく体調を崩し、完全に回復するまで1年以上かかった経験があり、ホルモン剤の投与には抵抗があったからです。

marimotan.hatenablog.com

 ですので、マリモは受けていないため効果は分かりませんが、一応こういう方法もあるということで紹介しておきます。

良くなかったこと

ちかさんからの質問には、あまり効果が無かった療法についても教えてほしいとありましたが、私自身はあまり効果が無かったと言える療法はありません。あえて言うなら漢方は直ぐに効いてくるものではないので、はっきりとした効果はありませんでした。しかし私自身の経験から漢方薬の力は信じているので無駄だったとは思っていません。

そして良くなかった事としては、私がとにかく動揺してばかりで泣いてばかりいたことだったと思います。病院でも医師に何度も注意されました。飼い主が動揺するとワンちゃんはそれを敏感に感じ取り、不安になります。腎不全はもちろん他の病気でもストレスは大敵です。飼い主の不安がワンコに伝わり、ワンコのストレスになってしまうのは本当に良くありません。しかしこの点に関しては私は本当に本当にダメ飼い主で、完全に飼い主失格でした。

信頼できる獣医さんを探して欲しい

また、治療法とは違いますが信頼できる獣医さん、自分にあった獣医さんを探すことはとても大切だと思います。マリモがお世話になった先生はまだお若いですが大変熱心な方で、キセノン光による温熱療法やオゾン療法、癌の子には超高濃度ビタミンC点滴療法なども積極的に取り入れいますし、漢方にも精通した方です。そしてマリモが連日の点滴が必要になった時には休診日でも点滴をしてくれたり、診療時間外でも留守番電話に伝言を残すとほぼ確実に折り返してくれました。

説明も丁寧で話しやすく、医療費が嵩んできた時には費用抑制の相談などもできる先生だったので、私は本当に助かりました。

実はマリモの腎不全発覚当初は他の獣医さんにセカンドオピニオンを求めたこともありましたが、やはりこの先生ほど丁寧に診察し、頼りにできる医師には出会いませんでした。こうしてたまたますぐ近所に良い動物病院があったことは幸運としか言いようがありませんが、腎不全は長期間にわたり継続して通院することになります。途中、心が折れそうになることもあると思うので、色々と相談できて信頼できる医師に掛かれるか否かは大変重要だと思います。

どうか、良い獣医さんに巡り合ってほしいと思います。

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まりも物語(番外編):腎不全の子犬と暮らす ~治療法の種類~(1)

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200回を超える通院を頑張ったマリモ。2019年10月頃。

腎不全の子犬と暮らす~治療法の種類~(1)

こんにちは。

先日、腎不全の子犬と暮らす二名の方が私のこのブログにたどり着いたとコメントをくれました。お二人とも愛犬の腎不全が発覚し、情報を探している中でこのブログにたどり着いたそうです。

先天性の腎不全に関する情報って本当に無いです。私もマリモが腎不全とわかった時に随分探しましたが見つけられませんでした。私が知っているのはマリモのことだけで、それがどの程度他の犬の飼い主さんに役立つかは解りませんが、他に情報が見当たらず、このブログにたどり着いた人がいる以上、出来る限りのサポートをしていきたいと思います。

二人に頂いた質問の中で、今日は「ちかさん」からご質問頂いたマリモが受けた治療と効果について、時系列で書きたいと思います。

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週末、お寝坊パパを起こしに行ったマリモ。

腎不全発覚当初(2019年1月29日~7月頃)

マリモが先天性の腎臓形成不全による腎不全を発症していることが分かったのは2019年1月29日、避妊手術前の血液検査でのことでした。その時の腎臓関係の数値は

BUN:92

CREA:2.7

BUNは尿素窒素を表す数値で、これが高いということは腎臓がタンパク質の分解過程で排出される窒素を排出できていないということを指します。

CERA(クレアニチン)とは血清クレアニチン濃度のことで、本来腎臓でろ過されて排泄されるはずのクレアニチンがどの程度血液中に残っているかを指す数値です。腎不全の状態を知る最も一般的な数値で、腎不全のステージ(1~4)はクレアニチンの数値で分類されます。

マリモの場合、既にステージ2と3の境目ぐらいの数値だったので、とりあえず1週間集中して皮下補液を受けることになりました。

<1週間毎日点滴に通った後に受けた血液検査の結果>

BUN:91

CREA:3.0

毎日皮下補液で代謝をあげて毒素の排出を試みたにもかかわらず、マリモの腎臓の数値は全く改善されず、むしろ悪化していました。当初医師はマリモの腎臓にはまだ余力があり、1週間毎日補液をすれば数値はかなり改善されると予測していたそうです。しかしマリモの腎臓の余力は医師の想定よりもはるかに低く、CREAの数値は改善どころか悪化していました。

この結果を踏まえ、医師とマリモの治療方法について話し合い、決めたのが下記の内容です。

<通院>

・皮下補液 週に2回(なるべく3日以上間隔を空けない)

<投薬>

・クレメジン(毒素吸着剤)1日2錠(朝晩1カプセル)

漢方薬2種類

   西伯利亜(肝臓・腎臓の養生)1日2錠(朝晩1錠)

   源気(元気の養生)1日1錠

<食事>

・制限なし。

食事に制限を設けなかったのは、腎臓病用フードは通常老犬を想定して作られているため、成長期の子犬にとってはタンパク質が制限されすぎてしまい、身体の他の部分に悪影響を与える可能性がある可能性がある為、むやみに制限しない方が良いという医師の判断でした。また、私もマリモから極端に食べる楽しみを奪うことはしたくなかったこともあり、とりあえず1カ月は普通食にクレメジンを併せて服用することで様子を見ることになりました。

<効果>

皮下補液で水分を補給することで慢性的な脱水から解放され、体内の循環が上がって毒素が排出しやすくなったことと、クレメジンで毒素が吸着されるようになったことで食欲がかなり改善し、痩せすぎだった身体が標準的な体格になりました。また、マリモは眠っている間にお漏らしをしてしまっていたのですが、これはピタリと止まりました。これは成長したからなのか薬の効き目なのかは分かりませんが、本当にピタッ!と止まったので、私としてはかなりな驚きでした。

漢方薬についてはどこまで効果があったのかはよく分かりません。ですが先生が中医学(漢方)に精通した方で漢方治療の実績もあったこと、私自身が療養生活を送っていた際にも、最後に頼りになったのは漢方薬で、時間は掛かるけれど副作用もなく確実に効いたという経験があったため、漢方を取り入れることにしました。

再び食欲が落ちた時

2019年7月頃になると、一時は好調だったマリモの食欲が再び落ち始めました。血液検査をしたところ、

BUN:102

CREA:3.3

どちらの数値も悪化しており、特にBUNが100を超えているということは、慢性的に吐き気を感じているだろうとのことだったので、一時的に皮下補液の回数を週3回に増やしました。

結果としてはやはり皮下補液は効果抜群で、ほどなく食欲は復活して、約2週間で以前と同じ週2回に戻すことができました。また、その後少し食欲が落ちてきた時は、それまで朝晩それぞれ1カプセルだったクレメジンを1.5カプセル(1日3カプセル)に増やしました。クレメジンは毒素の吸着には優れているようで、増やした後は直ぐに食欲がが戻り、その後は週2回の補液とクレメジン1日3カプセル、漢方薬で11月までは元気に暮らしていました。

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パパのギターに興味津々のマリモ

尿毒症発症後(2019年11月17日以降) 

 

11月17日の朝、マリモは食事を全く食べませんでした。もともと朝はあまり食欲が無いようなので、先にお散歩に連れて行こうと外に出たところ、マリモは突然、尋常ではない量の嘔吐をしました。至急病院で検査したところ、

BUN:130以上(病院の機器では130までしか計測できません)

CREA:4.8

数値は末期と言われる第4ステージを指していました。そこでこれまでの皮下補液から静脈注射に切り替え、暫くは毎日点滴に通うことになり、腎不全にも効果があると言われているオゾン療法(オゾン腸注)を行いました(オゾン腸注は1日おき)。また治療法と言うほどではないですが、腎臓を冷やさないために犬用腹巻(遠赤外線の暖め効果あり)を着用することにしました。

<治療法の変更点と効果>

・皮下補液→30分程度の静脈注射

・オゾン腸注

・犬用腹巻着用(遠赤外線の暖め効果あり、ネット通販で購入しました)

静脈注射の効果は抜群で、マリモは10日ほどで元気を取り戻しました。ただ皮下補液はその場で針を刺すだけですが、静脈点滴の場合は点滴用の留置針をずっと刺していることになり、1週間に1回留置針を交換するとき以外は前脚に針が刺さった状態になります。医師によると痛みは無いそうで、マリモも直ぐに慣れて普通に歩いていましたが、見た目はとても痛々しいです。

オゾン療法に関しては、この時の効果ははっきりとは分かりません。でも体中からアンモニア臭を発する重度の尿毒症から10日程度で回復したのだから、それなりに効果はあったのではと思います。特に尿毒症発症後は何度も大きく体調を崩しましたが、意外と早く持ち直したのはその度にオゾン腸注を追加していたからかもしれません。ただ、最も効果が高いのはやはり点滴の回数を増やして毒素の排出を促すことであるのは間違いありません。

腹巻については腎臓に対する効果は解りませんが、腎臓だけでなくお腹全体を暖める効果があり、お腹を壊す機会は減ったように思いました。犬用の服はお腹は隠れないものが多いので、腹巻でお腹を暖めるのは、個人的には有効だったと思います。

<11月27日の血液検査>

BUN:99

CREA:3.6

10日間で測定不能だったBUNが100以下まで下がりました。そのおかげで食欲も戻り、点滴は欠かせないものの普通にお散歩するまでになりました。

かなり長くなってしまったのでいったんここで区切ります。次回の記事にに続きます。

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