まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」について綴った「まりも物語」(腎不全と闘った642日間の記録)と、2020年8月に我が家にやってきたおてんば娘「ぴりか」の成長記録「ぴりか日記」、ハンドメイドについて書いた「Atelier Marimo」、その他夫婦二人生活の日々の出来事や思うことを綴ったブログです。

ぴりか日記:初めての水遊び

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初めての水遊び

こんにちは。今年は行動制限なしのお盆でしたが、コロナ拡大が止まらないのでまたまたおこもり生活の夏休みになってしまいました。

本来ならば札幌に義父の様子を見に行きたいところですが、私の周りにも夫の周りにも感染者や濃厚接触者が多数出ており、もういつ私達が感染してもおかしくない状況なので、高齢の義父に会いに行くもの躊躇われる状況です。

これまではオミクロン株の大流行時でも周りに感染者は殆どいなかったので、感染対策は徹底してやっていたものの、それほど強い危機感はありませんでした。でも今回は本当にあちこちに感染者が出ていて、かなり危機感が募っています。

初めての水遊びに挑戦!

コロナの第7波が始まって以来、お休みの日でも殆ど家にいる我が家ですが、先日、ご近所の犬友達からお誘いを受けて、ピリカは水遊びに挑戦しました。

プールが用意されるのを興味津々で見つめるピリカ。

我が家は賃貸のマンションなので水遊びをさせてあげられるような広いベランダはありませんから、ピリカはこれまで殆ど水遊びをしたことがありません。でも好奇心旺盛で何でもやりたがるピリカのこと、きっと直ぐに慣れて大喜びで遊ぶでしょう。私は即決でお誘いをうけることにし、手土産とピリカのおやつとバスタオルを持ってお友達の家に出かけました。

初めてのプール

家に着くと、ママさんはちょうどプールに水を溜め始めているところでした。ご挨拶も早々にママさんの足元に走るピリカ。プールの水が張られる様子を興味津々に見つめていました。そしてお水を張り終わったらプールの中にザブン!

プールの中で座るピリカ。

勢いよくプールに飛び込んだものの、初めての水圧に驚いたのか、ピリカ水の中でお座りしたまま全く動かず、お友達ワンコが遊びに誘ってもただひたすらジーっと水の中に佇んでいました。

動き出したピリカ。

それでも5分ぐらいしたころでしょうか、ピリカもお水にも慣れたのか、やっと動き出しておもちゃで遊び始めました。

そしてお水に慣れてくると、バシャバシャ水しぶきを上げて元気いっぱいに遊ぶ遊ぶ・・・。プールサイドにいた私はその水しぶきを被ってビショビショになりましたが、ピリカは本当に楽しそう。本当は元気に水遊びをするピリカの写真をたくさん撮って夫にも見せてあげたかったのですが、とにかくピリカはプールに出たり入ったりしてバシャバシャ水しぶきを上げ、ずぶ濡れの身体で私にも飛びつくのでスマホが出せず、あんまり写真は撮れずじまいでした(-_-;)。

いっぱい遊んでご機嫌なピリカ。

ママさんに甘えておやつをねだるピリカ。

プールで遊ぶだけでなく、お庭を探検したり、走り回ったり全力で遊んだ後は、家の中に入っておやつタイム!

私が持参したピリカ用のおやつだけでなく、お友達と一緒にママさんから鶏のササミを貰ったり、おやつタイムも満喫したピリカは疲れたのか、珍しく私に抱っこされたままスヤスヤ眠り始めました。

そしてお友達ワンコも眠ってしまった後はママ達のティータイムです。ママさんが入れてくれた自家製の紫蘇ジュースを飲みながら、約1時間ほどおしゃべりして帰宅することにしました。

来年こそはお出かけしたい

6月のピリカの2歳のお誕生日の頃は、コロナの第6波も終息してきていたので、私達はピリカを連れての旅行を計画していました。しかし7月に入っての第7波を受けて、せっかくお盆休みに予約していた旅行はキャンセル。今年もどこにも行かない夏休みになりました。

でも、そんな日々でもピリカは毎朝元気にお散歩し、ちょっとした水遊びにも大喜びしてご機嫌に毎日を過ごしています。そんなピリカを見ていると、なかなか旅行に行かれないのは残念ですが、とりあえず夫婦二人ともコロナに感染することなく過ごせているのですから、それだけでも幸運だと思い、私も元気を出して行かなくてはと思います。

そして、来年こそはピリカを連れて、どこかにゆっくり遠出したいと思います。

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Vickyちゃんの旅立ち(2)腎不全末期の肺水腫

ご家族の愛情に包まれて、いつも幸せな表情だったVickyちゃん。
見ている人も幸せにしてくれる素敵な笑顔の持ち主でした。
(Vickyちゃんインスタグラムより)

Vickyちゃんの旅立ち(2)腎不全末期の肺水腫

こんにちは。

今日は先日の記事の続きです。

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最期の時、2匹の状況を分けたもの

同じ先天性疾患を持って生まれ、ほぼ同じ月齢で旅立っていった2匹ですが、その旅立ちの風景は対照的な物でした。

マリモの最期は呼吸困難に陥り、丸一日以上苦しんだ末に痙攣を起こしての絶命でした。この時の呼吸困難の原因は確定しないままでしたが、私はマリモが肺水腫を起こしていたと考えています。

マリモの呼吸が急に乱れ始めたのは旅立つ1日前の5月18日、午後2時ごろのことでした。その時私は近所まで買い物に行っていたのですが、出かけるときには普通に呼吸をしていたマリモが帰って来たら苦しそうに肩で息をしており、私は急いで病院に電話を入れました。マリモの呼吸困難が始まってから絶命までについては下記の記事に詳細を書いています。

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本当に突然に始まった呼吸困難。当時私は肺水腫を疑ったものの大した知識も持ち合わせておらず、肺水腫の可能性を主張することはしなかったため、診断は確定しないままにマリモは旅立ってしまいました。しかしその後多くの腎不全末期の症状に関する記事を読みつつ改めて状況を振り返ってみると、朝に静脈点滴を受けたマリモの身体は、その点滴の水分を十分に代謝することができずに肺水腫を起こしていたと考えてほぼ間違いないのではと思うようになりました。

ただ、マリモの腎不全治療に関して言えば、静脈点滴は抜群の効果がありました。マリモは1歳半の時に重度の尿毒症を発症して以来、旅立つ前日まで継続的に静脈点滴を受け続けていましたが、何度も危険な状態に陥ったにも関わらず復活できていたのは静脈点滴のおかげです。マリモも状態が落ち着いた時に何度か皮下補液に戻そうと試みましたが、毎回急激に悪化してしまい、いつも慌てて点滴に戻し、何とか状態を安定させていました。

とはいえ今思い返してみれば、その効果が絶大だったこともあり私の思考は静脈点滴に偏りすぎていたように思います。ちょうど腎不全の犬を看取った飼い主さんのブログ記事を読んで、腎不全末期の犬が点滴の水分を代謝しきれずに肺水腫を起こすことがあると知ってはいたものの、苦しそうなマリモを見るまで、マリモが肺水腫になるかもしれないとは考えていませんでした。

なるべく苦痛を減らせるようにと懸命に続けてきた治療でしたが、結果的にマリモには最後の最後にとても苦しい思いをさせてしまいました。しかしそれとは対照的にヴィッキーちゃんは眠るように安らかな最期を迎えています。

豊かな自然に囲まれて、天真爛漫に全身で犬生を楽しんでいたVickyちゃん。
最期は皮下補液を止めたヴィッキーちゃん

7月の終わりにガクッと体調が悪化したヴィッキーちゃんは、皮下補液を受けていましたが、だんだんと皮下補液さえ十分に代謝できなくなっていきます。ここで私と大きく違ったのは、ヴィッキーちゃんのママさんは肺水腫についても十分に注意を払っていたため、皮下補液をするとヴィッキーちゃんの息が荒くなることを見逃さなかったことです。それに朝に行った補液が夜になっても残っていることにも気づいていました。そして8月に入り、吐き気止めのセレニア注射も効かず嘔吐を繰り返すヴィッキーちゃんに対して、ママさんは肺水腫を避けるために静脈点滴は受けず、皮下補液も止めることにしました。

腎不全末期の犬の皮下補液を止めるのはかなり勇気が要ることだったと思います。しかしこのママさんの判断は正しく、皮下補液を止めたおかげて結果的にヴィッキーちゃんは安らかに旅立って行けたのだろうと思います。

まだマリモが生きていた頃に読んだ人間の老衰に関する記事によれば、人は最後には脱水して干からびるように逝くのが一番苦しまないとのことでした。しかし普段老人を診察していない医師が老人を診察してしまうと、脱水を起こしているからと不要な点滴をしてしまい、結果として肺水腫を起こし、余計な苦しみを与えてしまうことがあるのだそうです。

それを今回のマリモとヴィッキーちゃんに当てはめてみれば、私がとにかくマリモに点滴を受けさせることばかり考えて、肺水腫に対してあまり注意を払っていなかったことが、マリモに不要な苦しみを与えてしまった一因であることはほぼ間違いないと思います。

お庭を散策する赤ちゃん時代のVickyちゃん。
今は全ての苦しさから解放されて、大好きなお庭に眠っています。

あの時私がもっとマリモの息づかいや体のむくみ具合に注意を払い、摂取した水分がしっかり代謝されているかを確認していれば、そして一切の投薬を止めたように、然るべき時点で点滴も止めていたら、もしかしたらマリモもヴィッキーちゃんのように安らかな最期を迎えられたかも知れないと思うと悔やんでも悔やみきれない思いです。だからこそ、今、腎不全の犬と暮らしている飼い主さんには腎不全末期の肺水腫には十分に注意を払ってもらいたいと思います。

お庭に埋葬されたヴィッキーちゃん

転勤族で賃貸暮らしの我が家と違い、家には広いお庭があるヴィッキーちゃんは、楽しく過ごした家のお庭に埋葬されました。これからもヴィッキーちゃんは大好きなご家族と一緒に過ごし、お庭の木となり草となりご家族を見守っていくことでしょう。いくら最後は安らかだったとはいえ、吐き気や下痢に苦しめられていたでしょうから、今は全ての苦しみを忘れてゆっくり眠って欲しいと思います。

公園でご近所のワンちゃんと遊ぶマリモ。虹の橋でVickyちゃんに会えたら、2匹でこんな風に遊んでいて欲しいです。
虹の橋でマリモに出会えたら

今はまだご家族の元にとどまっているであろうヴィッキーちゃんの魂も、やがて虹の橋に旅立ちます。時は違えど同じ疾患を持って生まれ、ほぼ同じ月齢で旅立った2匹ですから、もし虹の橋で巡り会えたなら一緒に楽しく遊んでいてほしいと思います。ピリカと違ってあまりお友達が多くなかったマリモですが、近所のゴールデンレトリバーちゃんとは仲良く一緒に走ることもありました。僅か2歳のマリモですが、虹の橋生活では先輩になるのだから、虹の橋初心者のヴィッキーちゃんの面倒をしっかり見てあげないといけませんね。

そして今生では短い生涯を精一杯生き抜いた2匹がいつか生まれ変わるその時には、今度こそ必ず健康な体に生まれてきてほしいと切に切に願っています。

 

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Vickyちゃんの旅立ち(1)先天性腎不全のVickyちゃん

8月3日、1歳11ヶ月の生涯を駆け抜けて虹の橋へと旅立ったVickyちゃん。
(Vickyちゃんインスタグラムより)
※ママさんご本人の許可を得て、インスタグラムの写真を掲載しています。

Vickyちゃんの旅立ち(1)先天性腎不全のVickyちゃん

こんにちは。

今日は悲しいお知らせがあります。

マリモと同じく先天性腎臓形成不全による腎不全で闘病していたゴールデンレトリバーのヴィッキーちゃんが8月3日の夜に旅立ちました。享年1歳11ヶ月。腎不全末期で強制給餌を受けていたとはいえ、ほんの2週間前まで元気いっぱいで獣医さんにも9月3日の2歳の誕生日は迎えられそうだと言われていたヴィッキーちゃん。しかし願い叶わず2歳を目前にして旅立って行きました。

マリモはが旅立ったのは2歳の誕生日の18日後でしたから、先天性腎臓形成不全の子にとってやはり2歳の壁は飼い主達の想像以上に高いようです。

腎不全発覚前のVickyちゃん。ご家族の愛情に包まれてスクスクと成長していました。
(Vickyちゃんインスタグラムより)

ヴィッキーちゃんのママさんはヴィッキーちゃんの為に私など比べ物にならない程に様々な努力をしていました。そして必死に情報を集めるうちに私の「まりも物語」に辿り着き、私が2021年3月19日に書いた記事にコメントを残してくれたのです。

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ヴィッキーちゃんとの出会い

ママさんがこのブログに辿り着いた時、ヴィッキーちゃんは生後約半年。嘔吐と下痢の症状が見られるため病院を受診した際に腎不全と診断され、まだ急性か慢性かの診断はつかないものの、ほぼ先天性の慢性腎不全で間違い無いだろうといった状況でした。

実際、ママさんがコメントに書いてくれたヴィッキーちゃんの症状は、ほぼマリモの症状と一致しています。そのコメントから私はヴィッキーちゃんが先天性腎臓形成不全であると確信し、きっとマリモが同じ状況に苦しむヴィッキーちゃんとご家族を助けて欲しいと願っているのだと感じました。

そしてママさんの参考になるよう「まりも物語:番外編」で記事を書いたり、ヴィッキーちゃんのInstagramにメッセージを書いたりしながら交流は続いて行きました。

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ヴィッキーちゃんの闘い

その後、ヴィッキーちゃんは熱心で優しいママさんとご家族から浴びるように愛情を注がれながら成長して行きました。しかしヴィッキーちゃんはまりも同様に成長と共に症状も進行させて行き、検査の数値は少しづつ悪化して行きます。

※ヴィッキーちゃんの闘病記録はInstagramに詳細に残されています。id:vicky.k_dog

2歳と18日で旅立ったマリモを越えるべく、果敢に闘い続けたヴィッキーちゃんとママさん。日々更新されるInstagramには元気いっぱい笑顔いっぱいなヴィッキーちゃんの姿が溢れていましたが、腎不全発覚の一年後、一歳半の頃には腎臓の機能を測るクレアニチン値5.5の末期に入り、そこから数値は転がるように悪化して行きました。

東北地方の美しい自然に囲まれ、元気いっぱいだったVickyちゃん。
インスタグラムでも大人気でした。
(Vickyちゃんインスタグラムより)

4月にはクレアニチンが7を超えて、もういつ旅立ってもおかしくない状態になりますが、そんな数値でありながらヴィッキーちゃんは元気いっぱいに毎日朝は1時間以上もお散歩し、食べなくなってしまった物もありますが、食欲も維持していました。

これは実に奇跡的なことで、マリモが一歳半で重度の尿毒症に陥り、その後クレアニチンが5を超えて食欲や元気が無くなってきて医師に相談した際には「この数値で食べたり散歩している方が奇跡。食欲も元気も無くて当たり前」と言われていましたから、ヴィッキーちゃんは本当に大変な奇跡を起こし続けていたことになります。詳細はヴィッキーちゃんのInstagramを見て頂けるとお解り頂けますが、この奇跡はヴィッキーちゃんの生命力とママさんの並ならぬ努力の賜物と言えます。

大好きなママに抱っこされて幸せそうなVickyちゃん。
(Vickyちゃんインスタグラムより)

しかしそんな懸命の努力にも関わらず数値の悪化は止まることは無く、むしろ加速して行きました。5月に入り食欲が無く一度は絶食に陥ってしまったヴィッキーちゃん。下痢の症状もありましたが、ママさんが必死に強制給餌を行い、一時はかなり衰弱したヴィッキーちゃんは再び元気を取り戻してお散歩中は元気に走り回りました。

ヴィッキーちゃんとマリモの症状はびっくりするほど共通点が多く見られます。マリモも2020年の3月に絶食に陥り、生きているのが不思議と言われる中で復活して、クレアニチンが8に達しても元気にお散歩をしていました。そして約2か月後に再び絶食に陥ると、あっという間に衰弱して旅立っていきましたが、ヴィッキーちゃんも同様に一度は復活したもののその後約2カ月程度で旅立ちを迎えています。

マリモとヴィッキーちゃん その最期に見られた大きな差

ほぼ同じ先天性疾患を患い、似たような経過を辿って、ほぼ同じ月齢(マリモ:2歳と18日、ヴィッキーちゃん:1歳11か月)で旅立った二匹ですが、マリモの最期は酷い呼吸困難に苦しみ、激しい嘔吐と痙攣の末に旅立ったのに対し、ヴィッキーちゃんは少し呼吸が苦しくなることもあったものの、ご家族に見守られて眠るように安らかに旅立ちました。この同じ疾患を持った2匹の最期を分けたものは何だったのか。次回私なりに検証したこの2匹の違いと、腎不全末期における肺水腫について書きたいと思います。

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ぴりか日記&遠距離介護Diary:この笑顔に癒される

猛暑でも早朝のお散歩ではご機嫌のピリカ

この笑顔に癒される

こんにちは。

毎日暑いですね。コロナもこれまでに無い大拡大で私の周りにも感染者が増えてきました。とりあえず手洗いうがい、その他個人でできる対策を徹底しつつ、早く収束に向かって欲しいと切に願うのみです。

ますます症状が進む義父

昨日の夕方、包括支援センターの職員さんから電話がありました。昨日は包括の職員さんと保健師さんが義父を訪ねたのですが、義父は先月12日の訪問のことを覚えていなかったそうです。私が来たことは覚えていたのですが、職員さんのことは全く覚えておらず、やはり症状が進んでいることは間違いありません。自分の衰えを周囲に悟られまいと過ごす義父の心中を思うと胸が痛みます。

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包括の職員さんは「先日お嫁さんが来て下さったから今日はマンションの入口を開けてくれました!」と喜んでおり、まずは顔を覚えてもらって信頼関係を作りたいと言います。そして医師の診断を受けるよう説得し、それが無理なら最後は訪問医を連れて行くことしましょうと言いますが、正直私としては、まずは顔を覚えてもらうよりも訪問医の手配を始めて頂きたいと思っています。なのでそう伝えると職員さんはちょっと黙ってしまいました。

義父の状態は包括の職員さんから見るとまだ余裕があるように見えるのでしょう。でも私からすれば、あの頭脳明晰な義父が先月12日に訪問した人を全く覚えていないなど考えられないことです。訪問はありがたいことですが、もう一刻も早く介護認定を進めたいのです。

早く介護認定を進めたい

そんな知らせを受けて暗澹たる気分でソファーに座っていると、こうしているうちに義父に何かあったらと、色々なことが頭をよぎります。

私は先月の打ち合わせの際に訪問医の診察を受けて介護認定を進めるようお願いしたはずでしたが、昨日の電話で職員さんは、やはり訪問医の手配は時間が掛かるから本人を病院に連れて行くのが一番だと言いました。そのために今後も訪問を続けることにし、私が一刻も早く訪問医をと言っても、暫く訪問を続け、何かあったら私に電話するということで話は終わってしまいました。

私が義父の異変に気づいて包括センターに連絡を入れたのが昨年11月。しかし義父がずっと訪問を拒んでいたので、状況を前に進める為に先月私は札幌まで行きました。しかし結局今のところ何も進んでいません。夫は先月は私が札幌まで行って話し、その上で家族が説得は無理だと言っているのに、認知症が進みつつある90歳の老人に直ぐに訪問医を手配して貰えないのか納得がいかないようで、昼休みにでも包括センターに電話して、改めて迅速な手配をお願いすると言っていました。

包括センターに連絡してから既に8ヶ月。義父の症状は以前よりかなり進んでいるように見えます。職員さんはいつまで通い続ける気なのか、いつになれば訪問医の手配に移るのか。訪問医の手配には時間が掛かるのであれば、なおさらもう始めてほしいのですが、家族が訪問医での手続きをこれだけお願いしても、訪問医はあくまで最終手段ということで依頼のハードルはかなり高そうです。包括センター頼みでは埒があかないのであれば、どこか往診に応じてくれる医療機関を探してみるなり、他の手段を探してみようと思います。

ママが落ち込んでいても苛々していてもお構いなしのピリカ。
ピリカの存在に救われる

そして不安や苛立ちを感じながら何もせずに座っていると、ピリカが足元にやってきて尻尾フリフリでお散歩に行こうアピールをしてきました。

義父の生活をどう支えるかを考えると焦りばかりが募り、最近は何をしてもあまり捗りません。でもそんな時、ピリカは良くも悪くも私が思案に耽る時間を強引に断ち切ってくれます。そして楽しそうに笑顔いっぱいのピリカと一緒に歩くことが本当に良い気分転換になっていると感じます。

この笑顔に毎日元気をもらっています。
暑くてもピリカスマイル!

今は暑いのでお散歩は早朝と夕方日没後ですが、早朝は公園でお友達に会えるせいか、ピリカは凄くご機嫌です。

夏以外は朝より夕方散歩の方がよく歩き良く遊ぶピリカですが、やはり暑さには勝てないので夏場は朝のお散歩がメインになります。毎朝の早起きはちょっと辛いですが、こればかりは仕方ありません。

朝頑張っているのだから、本当は夕方散歩は控えたいのですが、外が大好きなピリカは散歩に出ないと気が済まないようで、雨の日以外はお散歩アピールが激しい激しい・・・

なので夕方は日没後に涼しくなってきたら短時間で外にでるのですが、念願のお外に出られてピリカが楽しそうに歩く姿を見ていると、鬱々とした思いが少しずつ晴れてくるように感じることが多々あります。そして帰ってくる頃には「何とかなるさ!」という気持ちになってくるのですから、ピリカスマイルの力は大きいですね。

ピリカの明るさと元気さはママの宝物

仕事でトラブルがあり疲れた時、夫が居なくて心細い時、これまでもピリカの笑顔がにはたくさん元気を貰ってきました。

今は特に義父のことでは何かと先行きに不安が多いのですか、そんな事情は一切汲まず「ママ遊ぼう!」「ママお散歩!」とニコニコやってくるピリカの笑顔はやはり可愛いし、最近は特にその底抜けの明るさに随分救われています。

2歳を過ぎてもまだまだヤンチャなピリカには振り回されっぱなしですが、その溢れる元気を分けて貰いながら、少しずつ前に進んで行こうと思います。

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遠距離介護Diary:札幌訪問3日目

モエレ沼公園 海の噴水

札幌訪問3日目

こんにちは

今日は前回の続き、札幌訪問3日目について書きたいと思います。

3日目は義父からの申し出で義父宅には行かず、午後に民生委員さんに面談するまではフリーでした。

定山渓辺りまで足を伸ばそうかとも思いましたが、結局近場のモエレ沼公園へ。ここはイサムノグチが設計したことで有名な公園で、一度行って見たかったのですが、夫はあまり好きではないようで、これまで行く機会がありませんでした。

ガラスのピラミッド

初めて行ったモエレ沼公園はとにかく広い印象で、かの有名なガラスのピラミッドが晴天に良く映えていました。ピラミッドの中はガラスと真っ白な壁の空間で、さすが著名な芸術家がデザインした建造物。その空間には不思議な癒しの効果があるように感じられます。

そんなガラスのピラミッド内の椅子に座りながら、今後どう義父の生活を支えたら良いのか、私には何ができるのかを改めて考えました。

義父はとにかく人の世話にはなりたく無いのでしょう。私の実父はまだ60代前半で仕事も現役で頑張っていたある日、心筋梗塞で突然に他界してしまいました。以前、私の父の話をした時、義父は父の死のことを「まだ若いのに気の毒なことだ。」と言っていたのに、今回の訪問の際には「誰にも迷惑をかけない、女房孝行、子供孝行な終わり方だったとも言えるかもしれないなぁ。」と呟いていました。

海の噴水。決まった時刻になると水が噴き出してショーが始まります。

海の噴水からガラスのピラミッドまでの道

義父が自分の衰えを痛感しているのは、本人がどんなに隠しても言葉の端々から伝わってきます。そんな義父にどう接したら良いのか、何ができるのか。色々考えるものの、結局考えがまとまることはなく、海の噴水のショーを見た後、私はモエレ沼公園を出ました。

大通公園近くのカフェでランチ

そして大通り付近に戻ってきた私は、以前から気になっていたカフェでランチをしました。

創成川公園(左)と大通公園(右)ピリカと一緒にお散歩したい。

このカフェは創成川公園からも大通公園からも近く、残念ながら店内にペットは入れませんが、テイクアウトできるメニューがありますし、美味しそうなパンも売っています。ピリカと一緒に来たらパンやサラダを買って公園でランチしたいお店です。

民生委員さんと面談

民生委員さんとは16時に札幌グランドホテルで待ち合わせをしていました。ロビーに着くと小柄で優しそうな60代ぐらいの女性がこちらを見ています。この人だと確信して声をかけると、彼女は私を見て少し驚いた顔をしましたが、優しい笑顔で挨拶をしてくれました。

民生委員さんはあくまで地域のボランティアさんでどこかの職員ではありません。だからでしょうか、面談と言うよりお喋りのような感じで、約1時間ほどの面談は世間話も交えて話が弾みました。民生委員さん曰く、義父の90歳という年齢から考えて、そのお嫁さんは50代後半位だと思っていたそうです。ですが夫と年が離れている私は彼女の想定よりかなり若く、また当日の私の服装が白いTシャツに黒いサロペットパンツ、麦わら帽子だったこともあって、想像とはかなり異なる嫁の姿に一瞬驚いたのだとか。実は民生委員さんと会うのにサロヘットパンツ姿はどうかと私も思ったのですが、前日の雨で持って行っていたワイドパンツがずぶ濡れになり、乾かしてもシワシワだったので着られる服がサロヘットパンツしか無かったんです。

そして話が弾んでくると、彼女は「義父さんって、背が高いし若い頃はカッコ良かったんじゃない?」と言いました。確かに義父は90歳という年齢から考えればかなり長身ですし、体質なのか贅肉が付くことが無く、背筋が伸びた痩身の容貌には80歳を過ぎてなおスーツやトレンチコートが似合っていました。一度、義実家で義父の大学時代の写真を見たことがありますが、周囲の人より頭半分以上は背が高く、今風に言えばイケメンの部類に入ると思います。多分女性にもモテたでしょう。

しかし夫がまだ幼いうちに義母が他界した後、義父は再婚せずに男手一つで夫を育て上げました。多分、人に言えない苦労は数えきれないほどあったでしょう。夫が大学進学のために家を出る年齢になった時に再婚しましたが、その義母も既に他界しています。

苦労が多かったであろう義父の人生が、その最期まで義父らしく本人の望む形になっていくよう、まだ具体的なものは見えていませんが、私は私なりに精一杯サポートするしか無いと考えながら、民生委員さんとの面談を終え、私は新千歳空港から帰宅の途に就きました。

今回の訪問はこれで終わりですが、まだまだこれから介護認定を含め、包括支援センターの職員さんや民生委員さんとは連絡をとり続けていきます。そしてコロナの感染状況にもよりますが、なるべく頻繁に札幌に通いたいと思います。

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