まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」について綴った「まりも物語」(腎不全と闘った642日間の記録)と、2020年8月に我が家にやってきたおてんば娘「ぴりか」の成長記録「ぴりか日記」、ハンドメイドについて書いた「Atelier Marimo」、その他夫婦二人生活の日々の出来事や思うことを綴ったブログです。

まりも物語:2、まりもとの出会い

2018年8月11日、初対面のマリモ

 、マリモとの出会い

 マリモは2018年5月2日、西東京市のブリーダーさんの元で生まれた。私がインターネットのブリーダーサイトでマリモを見つけたのは、8月の初旬、マリモが生後3か月になったころだった。サイトに載っていた写真のマリモは、目がクリクリの可愛い女の子で、ブリーダーさんも口コミを見る限り大変評判が良く、予てより飼うのなら女の子がいいと思っていた私は早速夫に相談し、ブリーダーさんに連絡を取った。

そして8月11日、私とマリモは出会った。ブリーダーさんとはJR箱根ヶ崎駅で待ち合わせ、マリモと初のご対面となった。ブリーダーさんの車の中で対面した小さなマリモは、初対面の私に抱っこされても抵抗するでも吠えるでもなく、落ち着て私の両腕にすっぽりと収まり、クリクリの目で私を見た。そして夫の膝の上に移されても特に慌てるでもなく、落ち着いた様子で主人の腕に顎を乗せ、すっかり寛いでいる。

当時のマリモの体重は約1.5kg。小さな体にクリクリの瞳が印象的な可愛い女の子が、初対面だというのに落ち着いた様子で私と主人を見ている姿は、この子はもう我が家の子になると決めているかのように見える。そしてその愛らしい姿にすっかり一目惚れした私と夫は、その場でマリモを我が家に迎え入れることを決めたのだった。

とはいえ、とりあえず実物に会ってみようという程度の気持ちで会いに行った私達は、まだ仔犬を迎え入れる用意ができていない。その為その日は連れて帰らずに一週間後に改めてお迎えに行くことにし、一週間の間に犬用ケージやベッド、トイレなど必要なものを揃えて、8月17日の午前中に夫と二人でマリモを迎えに行った。

2018年8月17日、マリモが我が家へ

箱根ヶ崎駅で再びブリーダーさんと待ち合わせ、マリモを譲り受けた。私はキョトンとした顔で抱っこされているマリモに「これからは私達が家族だからね。」と語りかけた。ブリーダーさんはマリモを私に手渡すとそそくさと車に乗って去っていってしまった。

彼女はちょっと違和感を覚えるほどの勢いで帰って行った。あまり顔を見ていると別れ難くなるからかなと思い、その時はあまり深くは考えなかった。

持参したキャリーバッグにマリモを入れて電車で自宅に向かう。キャリーバッグに移された当初、マリモは特に吠えるでもなくきょとんとした顔をしていたけれど、駅の改札を過ぎた辺りで何かがおかしいと察したのか、「クゥーン・・」と心細そうな声を上げた。

そしていよいよ電車に乗ろうとするとき、マリモはやっと事の重大さに気づいたようで「クゥ~ン、クゥ~ン!」とちょっと慌てたように吠え、バッグから出ようとした。私はマリモを落ち着かせようと、バッグの中に手を入れて体を撫で「大丈夫だからね~。いい子にしててね。」と話しかけた。マリモは、「これが大人しくしていられるか!!」と言いたげにバッグの中で立ち上がったものの、あっという間に観念したらしく、ふて寝するような姿勢になった。

我が家までの道のりは、電車で約1時間かかる。暑さ対策は念入りに行ったし電車は冷房が効いているのであまり問題は無かったけれど、電車初体験のマリモが途中で騒ぎはしないかと内心ヒヤヒヤしていた。しかし、マリモは最初こそか細く吠えたものの、道中は殆ど声も立てず、バッグの中に座っていた。

お昼頃に我が家に着いて、マリモをバッグから出した。いきなり知らないところに連れてこられてしまったマリモは全く吠えず、ベッドに乗せてあげると、もうそこを動こうとしない。夫があやすとベッドの中で尻尾をブンブン振るものの、ベッドからは絶対に出てこない。ブリーダーさん指定の幼犬用フードを与えてみても全く口をつけず、お水だけを勢いよく飲んでいた。f:id:Marimotan:20190716183941j:plain

我が家初日、不安そうなマリモ

二日目の朝

二日目の朝、私は6時前に起きてマリモの様子を見に行った。カーテン代わりにケージにかけた風呂敷をめくると、マリモは奥のほうからトコトコ歩いてきて、出してというように前脚でケージの柵を蹴る。扉を開けてあげるとマリモは恐る恐る外に出てきて、私の足元で「クゥ~ン」と甘えるように鳴いた。私はマリモを抱き上げて「おはよう!」と話しかけ、マリモが寝ていたベッドの方を見た。

そこにはコロコロのウンチが転がっていた。驚いてマリモの体をチェックすると、幸いなことに硬めのしっかりしたウンチだったので、マリモの体には何もついていなかった。取りあえずマリモの体を濡れタオルで拭き、ウンチの始末をする。マリモは私の膝に座ってクリクリの目で私を見上げていた。これからこの子との暮らしが始まるのだ。私は小さなマリモに「これからよろしくね」と話かけ、背中を撫でた。

※まりもの名前は本来ひらがな表記ですが、文中では読みやすいようにカタカナにしております。

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