まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」との日々 ~腎不全と闘った642日間の記録~

まりも物語:3、マリモとの日々の始まり

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我が家2日目、すっかり慣れてきたマリモ

3、マリモとの日々の始まり

 我が家に来た初日こそ、マリモはケージから出ずに大人しくしていたが、二日目以降はすっかり慣れてきて、用意しておいた玩具で夫と遊び、早速やんちゃ振りを発揮していた。マリモは、ヨークシャーテリアにしては脚が短く太く、胴体が長い子だった。私の実家でもヨークシャーテリアを飼っているけれど、その子と比べても明らかに短いけれど太くしっかりした脚で、まだ赤ちゃんなのに力も強かった。

我が家になれて、私達にもすっかり懐いたマリモは、活動範囲はリビングのみではあるものの、何にでも興味津々で臭いをかいだり、噛み付いたりしていた。ヨークシャーテリアの赤ちゃん特有の真っ黒な毛に覆われた小さなマリモが太く短い脚で歩く姿は、まるで動く毛玉の様で可愛らしく、私は一日に何回も動画を撮ろうと試みた。でもマリモはなかなか思うように顔をこちらには向けてくれず、予想外の動きをするので、残念ながらどれもあまりうまく撮れていない。しかし、そんな不慣れな映像でさえ今では貴重な宝物になっている。

 

ヘソ天」で眠るチビオヤジ

また、マリモは不思議なことにしょっちゅう仰向けの姿勢、いわゆる「ヘソ天」の格好で眠る子だった。我が家に来て3日目、マリモは夫の座布団を占領してヘソ天で眠っていた。しかも赤ちゃんのくせに軽く鼾までかいている。さらにマリモのお腹は「ポンポコリン」という言葉がぴったりのふっくらしたお腹だったので、その寝姿はまるで小さな可愛いオッサンのようで、私は何枚も写真を撮った。

マリモは赤ちゃんの時だけでなく、成犬になってからも、とにかくヘソ天の姿勢で眠っていることが多かった。仰向けで大股開きの姿勢で気持ちよさそうに鼾をかいて眠る姿を見るたびに、夫と二人、マリモが人間の女の子でなくて良かったね、と笑いあっていた。

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得意の「ヘソ天」でスヤスヤ眠るマリモ

我が家にやってきて1週間もする頃には、マリモは「我が家に慣れる」を通り超えてすっかり太々しくなり、言わば「小さな巨人」となっていた。私達がソファーに座るとトコトコ歩いてきて、抱っこしろとせがむ。そして抱き上げて膝に乗せると、夫と私の膝の上を梯子して気に入った方の膝の上で丸くなる。

そして大人しくベッドにいるときは大股開きのヘソ天で鼾をかき、小さなオッサンのような姿で眠っている。当時は僅か2kg足らずだったこの小さな黒毛オヤジは、あっと言う間に我が家の中心的存在となり、私達の生活は一気にマリモ中心のものに変化した。

小さな黒毛オヤジは、毎日元気いっぱいで、とにかくリビングを散らかして歩いた。朝、掃除機をかけるために玩具を全て箱にしまうと、片づける傍から咥えて箱から出し、気が付くリビングは玩具だらけ。そして水を入れたお皿はひっくり返して水をぶちまけ、ドッグフードの入ったお皿もひっくり返し、私が怒ると得意そうな顔で逃げ回る。

全くなんて奴だと思うこともあったけれど、悪さをして得意そうな顔で尻尾をブンブン振る姿がまた物凄く可愛い。すっかりこのお転婆なチビ黒オヤジにメロメロになっていた私は、どうしても本気で怒ることができずにいた。マリモもその辺はお見通したったのか、少しぐらい怒った顔を作っても全く意に介さず、やりたい放題だった。

そして、この黒毛チビオヤジは、とんでもなく甘え上手な一面もあり、眠くなったり抱っこしたりしてほしいときには「クゥ~ン・・・」と可愛い声を出しながら尻尾フリフリやってくる。こうして暴れたり甘えたり、日増しにやんちゃ振りを発揮して表情が豊かになっていくマリモの成長は、私と夫にとっては何物にも代えがたい楽しみになり、我が家は笑いの絶えない楽しい日々が続いた。

しかし、楽しいばかりの日々は長くは続かなかった。

 

※まりもの名前は本来ひらがな表記ですが、文中では読みやすいようにカタカナにしております。