まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」について綴った「まりも物語」(腎不全と闘った642日間の記録)と、2020年8月に我が家にやってきたおてんば娘「ぴりか」の成長記録「ぴりか日記」、ハンドメイドについて書いた「Atelier Marimo」、その他夫婦二人生活の日々の出来事や思うことを綴ったブログです。

まりも物語:9、マリモ、トレーニングを受ける。(1)~犬の腎不全発覚のきっかけ~

 

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クリクリの目が可愛い美人顔。カメラ目線をするようになった。

9、マリモ、トレーニングを受ける。(1)~犬の腎不全発覚のきっかけ~

 

マリモの食事問題は生後半年に至っても全く解決しなかった。何度かドッグフードを変えて、少しは食べてくれるようになったものの、やはりなかなか積極的には食べてくれない。長距離の散歩をさせても、相変わらず目安量の半分を食べさせるのが精いっぱいで、トッピングにどんなに工夫を凝らしてもあまり効果は無かった。

実家の犬は鶏のささ身が大好物だったので、マリモのご飯にもトッピングしてみたが、マリモはあまりささ身に興味を示さなかった。マリモは相変わらずサツマイモとカボチャが大好きで、まるでベジタリアンのような食の好みには獣医さんも首を傾げていたが、動物性の食品ではチーズやヨーグルトを食べるぐらいで、あまり肉類は食べなかった。

それでもマリモはスクスク成長し、食べないわりに体重は2.5kgまで順調に増えていた。お散歩の距離も伸びて行って、超小型犬なのに40分以上もお散歩しても、家に帰ってくるとまた玩具を咥えて私の足元にやってきては遊ぼうと催促する。そのスタミナは底抜けで、散歩中も私の息が切れるほど走りたがった。

毎日元気いっぱいなマリモは、傍から見れば順調に成長しているように見えた。しかし食事の問題とお漏らしは全く改善されず、私は毎日のようにマリモがお漏らししたベッドやバスタオルを洗い、何とか積極的に食事を取ってくれるよう試行錯誤に明け暮れていた。

毎朝のルーティー

その頃の私とマリモの朝のルーティーンは、5時過ぎに私が起きてマリモをケージから出してあげる。そうするとマリモは私の膝に乗って丸くなり、もう一度眠り始める。私はマリモを膝の上に抱いて15~20分程度揺らした後、夫のお弁当作りのためにマリモをベッドに戻して台所に行く。

そして6時過ぎに夫が起きてくるとマリモも本格的に目覚めて、身支度を整えた夫がソファーに座るとすかさず膝の上に乗り、ご機嫌な様子で一緒にテレビを見ている。そして夫を送り出したらマリモとお散歩に出る。

マリモは朝のお散歩が大好きで、張り切って1時間近くも歩くことがあった。超小型犬とはいえ、マリモの骨格は平均的なヨークシャーテリアよりかなり大きくて胴体はがっしりと長めで、脚は短いけれど太くしっかりとしており、ヨーキーにしてはかなり強靭な足腰をしていた。

でも、超小型犬にしては歩きすぎなほどに歩き、お腹を空かせていてもいいはずなのに、散歩の後でもマリモが一回分のご飯を完食することは無かった。

問題山積

また、この頃になると、マリモはご飯を食べない以外にもいくつか問題行動のある犬になっていた。お散歩は喜んでいくけれど、途中立ち止まると地面に伏せて動かなくなるなど、私の言うことをあまり聞かない。いたずらもどんどんエスカレートしていった。

実家で母が飼っていた約3kgのヨークシャーテリアはごく平均的な体格で、イタズラはするものの、所詮は超小型犬ということもあり大したことは無かったのに対し、マリモは太く大きい骨格と強靭な脚で、生後半年を迎えたころには実家の犬の大きさを軽く超えて、身体能力も比較にならないほど高くなっていた。f:id:Marimotan:20200721151216j:plain

実家の犬程度の身体能力とイタズラを想定していた私にとって、これは大きな計算違いだった。見た目はかなり大きめとはいえ、可愛いヨークシャーテリアの女の子なのに、驚くほどの身体能力と強い脚力で、お転婆を通り超えて時に乱暴者のマリモの躾は、私にとって頭の痛いことだった。

数年前に兄の家でも以前ヨークシャーテリアを飼っていたことがあり、その子もかなり気の強い女の子だった。私も時々兄夫婦の旅行の際などに預かったことがあったけれど、その子もかなりのおてんば娘だったが、身体が小さかったので、マリモほど手を焼いた記憶はない。最終的にマリモの体は、兄の家にいた子の約2倍以上に育った。マリモの身体能力は私の予想を軽く超えていた。

マリモの「カミ対応」

また、赤ちゃんの時から時々甘噛みをしていたマリモは、この頃になると気に入らないことや嫌なことをされると私の手を噛むようになった。このため、マリモの歯磨きやブラッシングなど日々のケアは困難を極めた。生後半年にもなると永久歯も生えてきて、甘噛みから本噛みになってくる。私の手は小さな傷だらけになった。

全ては私がマリモに甘すぎるために起こっている問題だった。私がマリモに甘すぎるという自覚はあったものの、いかんせん仔犬は可愛い。ものすご~く可愛い。マリモは元気すぎて私を困らせる反面、物覚えがよく無駄吠えもほとんどせず、短時間のお留守番であれば大人しくケージに入って待っていてくれるなど、手のかからない面やいい子な面もたくさんあったこともあり、ちゃんと上下関係を理解させなくてはと思ってはいても、私はついついマリモを甘やかしていた。

一応、マリモが言うことを聞かなくて手を焼いていることは夫にも相談していた。しかし私同様、若しくはそれ以上にマリモにメロメロだった夫は、マリモが私を噛もうとしても「噛み」と「神」を掛けて「マリモの噛み(神)対応」などと言って真面目に叱りつけはしない。

また散歩中に道に寝転んで歩かず、私が引っ張ってお尻を引きずるように進む姿は「マリモのケツ歩き」、地面に伏せて歩かないと「マリモの地面師活動」、「地面師、カミンスカス・マリモ」などと言って、ネタにしてしまっていた。私もケツ歩きや地面師には笑ったけれど、主人のようにネタにして楽しむわけにはいかない。何とかしなくてはと思っていた。

※まりもの名前は本来ひらがな表記ですが、文中では読みやすいようにカタカナにしております。

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