まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」との日々 ~腎不全と闘った642日間の記録~

まりも物語:12、通院生活の始まり

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夫にいっぱい遊んでもらい、私の膝でお昼寝するマリモ。

12、通院生活の始まり

1週間の集中皮下補液の後は、毎週2回皮下補液に通院する日々が始まった。医師からは、腎機能を補い脱水を防ぐためには、できれば週に2回、最低でも週に1回の皮下補液を受けさせたほうがいいと言われていた。そこで私は最低でも週2回は通院させると決めた。当時私はマリモを迎える前に仕事を辞めていて専業主婦だったので、スケジュールの調整は問題なかった。

しかし、問題は医療費である。マリモの点滴は1回4,950円、薬は2週間分で約9,000円だった。週2回の皮下補液と薬代だけで毎月5万円以上はかかる。しかもその上、定期的に受ける血液検査やフィラリアの予防薬、ノミダニ予防薬などがかかる。

血液検査は腎臓に関する数値だけの場合は5,000円だけれど、詳細な検査は1万円かかる。保険で日額5,000円までは賄えるけれど、給付日数には限度があり、1年間に60日までしか保証されないが、週に2回通院させれば60日では到底足りない。

マリモの通院を考えるとフルタイムでの仕事復帰は難しそうなので、パートタイムで週に3日程度働ける仕事を探して働かなくてはと思い、早速職探しを始めた。パートタイムの派遣の仕事で十分だし、直ぐに見つかるだろうと考えていたら、パートタイムの仕事は意外と少なくて、なかなか見つからない。

私はオーストラリアで暮らしたことがあり、英語はかなり得意なほうだ。なので、できれば英語を使う仕事が良かった。でも近場で英語を使うオフィスワークは皆無だった。職探しは思ったよりも難航した。

 

食事の状況は相変わらず

通院が始まってからも、マリモの食事には本当に苦労した。相変わらず喜んで食べるのはおやつ類ばかりでドッグフードを食べようとしない。通常は腎不全が発覚するとタンパク質やリンを控えた腎不全用のドッグフードを与えることになる。しかしマリモはまだ育ち盛りの幼犬であることから、あまりタンパク質を控えると成長に差し障るということで、通常のドッグフードに炭の毒素吸着剤(クレメジン)を振りかけて食べさせることになった。

しかし、相変わらずマリモはご飯を食べない。仕方なく粉末にした犬用チーズをトッピングしたり、サツマイモを細かく切って混ぜてみたりして、何とか薬をまぶした部分を食べさせた。ほかにもフードをふやかして潰し、クレメジンを混ぜてお団子状に丸めてみたり、野菜と鶏肉で作ったスープを掛けてみたりしたけれど、最初の1回は喜んで食べてくれてもそれ以後は食べてくれない日々が続いた。

フードはともかく、クレメジンは朝夕しっかり飲ませなければならない。マリモの食生活を考えると、フードに振りかけるやり方で飲ませ続けるのは難しい。私は食事にクレメジンを振りかけるのを止めて、食事は食事で食べさせ、クレメジンはマリモの大好物であるヨーグルトに混ぜることにした。

小皿にティースプーン1/2杯ぐらいのヨーグルトを出し、クレメジンのカプセルから中身を出してよく混ぜる。それをマリモの口元にもっていくと、勢いよく綺麗に舐めとってくれた。そして1時間後の漢方薬は、バナナと一緒に食べさせるのではなく、マリモを膝に抱いて口を開けさせ、口の奥の方に錠剤を入れて飲み込ませることにした。

飲んだ後には必ずご褒美のサツマイモやカボチャ、バナナをあげていたせいか、マリモは特に嫌がらずに「まりちゃん、あ~んして」と言って下顎に手を当てれば口を開けてくれた。

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得意のヘソ天で鼾をかいてお昼寝

 

お漏らしは治った

通院生活を始めてから大きく変わったのは、ずっと続いていたお漏らし癖だった。食欲については全く変化が無かったけれど、お漏らしについては、通院を始めて直ぐにピタッと止まった。

あれほど毎日ベッドやバスタオルを濡らしていたお漏らしが治ったおかげで、私は毎日のマリモ用品の洗濯から解放された。その後もソファーで横になる私のお腹の上で寝ているときなどにちょっと漏らして私の服を濡らすことはあったけれど、眠っている間に大量に漏らすことはもう無かった。私は安心して少し長めに外出できるようになった。

マリモの初節句

通院開始から1カ月少し経ち、マリモは初節句を迎えた。犬なので本来は初節句も何もないけれど、マリモは我が家の可愛い一人娘ということで、簡単にでも初節句をお祝いすることにした。

3月3日、朝の家事を済ませると、マリモをキャリーバッグに入れて外出し、家から数駅は慣れたところにある神社でマリモの健康を祈願して、ペット用のお守りを購入した。

そして夜は私と夫用には鯛の塩焼きとちらし寿司、ハマグリのお吸い物での簡単なひな祭り膳を用意し、マリモにはいつもの食事と食後に犬用のパンプキンケーキを食べさせることにした。マリモは、このケーキがとても気に入ったようで、大喜びで美味しそうに、1/4個をぺろりと平らげた。そんな様子を見ていると、マリモは予想される余命よりもうんと長く生きるような気がして、私も嬉しい気分になった。

そして、通院開始から一カ月以上が過ぎたということで、経過観察のために再び血液検査を受けることになった。

<血液検査> 2019年3月8日

BUN   107

CRE 3.1

1ヶ月間、毎週欠かさず2回の皮下補液に通っても、マリモの腎臓の数値は全く改善されることはなかった。むしろほんの少し悪化していた。当初は皮下補液で数値改善が望めると考えていた医師の表情が曇った。

 

※まりもの名前は本来ひらがな表記ですが、文中では読みやすいようにカタカナにしております。