まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」について綴った「まりも物語」(腎不全と闘った642日間の記録)と、2020年8月に我が家にやってきたおてんば娘「ぴりか」の成長記録「ぴりか日記」、ハンドメイドについて書いた「Atelier Marimo」、その他夫婦二人生活の日々の出来事や思うことを綴ったブログです。

まりも物語:14、マリモのお留守番生活とトレーニング教室

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レーニング教室にて。楽しそうなマリモ。

14、マリモのお留守番生活とトレーニング教室

 私の職探しは想像以上に困難だった。マリモの通院を考えればフルタイムでの仕事は難しい。かしパートタイムは案件が少なく、その少ない案件に多くの求職者が殺到していた。

それでも2~3月の2カ月間の求職活動の末、電車で30分程度の場所に週3日の事務の仕事を見つけた。英語は全く使わないが贅沢は言えない。何としてもマリモに十分な医療を受けさせてあげられる資金を稼がなければならない。

幸い週3日の仕事でも当面の医療費は賄えるし、急に毎日お留守番の日々ではマリモが可哀想だけれど、週3日であれば大丈夫だろう。当初仕事は月・木・金曜日だったので、出勤が2日続く金曜日はトレーナーさんの日帰りトレーニングに預けることにした。

仕事を始めた当初は、朝、私が出かける気配を察知し、必死に追いすがるマリモに後ろ髪をひかれながら出かける日々だった。食べ物にあまり関心が無いマリモは、おやつで釣ることができない。おやつ用のサツマイモやカボチャを出してあげても、私が出かけてしまう方が気になるのか、あまり反応してくれない。

「クゥ~ン、クゥ~ン・・・」と行かないでとでも言うように吠えるマリモをケージに入れて心を鬼にして仕事に向かい、仕事を終えると一目散にマリモが待つ家に帰った。

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レーニング教室は、マリモの生涯で最も楽しい時間の一つだった。

日帰りトレーニング教室

トレーナーさんの日帰り教室には、マンションでお隣に住んでいる柴犬君も通っていた。柴犬君も毎週金曜日に通っていたので、4月から毎週金曜日は、マリモは柴犬お兄ちゃんと一緒に教室に通うことになった。トレーニングは朝7:30分にトレーナーさんがお迎えに来て、夜は19:30分ごろに送ってきてくれる。毎週金曜日はマリモにとっては楽しいトレーニングの日になり、私は仕事が終わった後にマリモの帰宅まで少しのんびりできる日になった。

その頃のトレーニングでのマリモの写真を見ると、大型犬、小型犬問わず様々な犬種の子達と楽しそうに広場を走り回っている。トレーナーさんも大型犬に引けを取らず、広場を所狭しと駆け回るマリモには驚いていた。

レーニング中のマリモは家にいるときの寛いだ表情とは全く異なる、楽しそうな嬉しそうな表情で他の犬たちと戯れていた。腎不全を患っているとはいえ楽しくトレーニングを受けるマリモを見ていると、医療費の工面は大変だけれど、何とか楽しく暮らしていかれそうな気持になった。

仕事に行く日の朝は、マリモの朝食が終わるまで気長に待つことはできない。時には食事が終わる前に出かけることもあった。私が出かけた後にお腹がすいたら食べるかもしれないと思い、食事をそのままにしておいても、マリモが自分でご飯を食べるということは無かった。

仕事を終えると大急ぎで家に帰る日々は、疲れることもあったけれど家についてケージを開けると大喜びで「ママ~!!」と叫ぶように吠え、飛びついてくるマリモを見ると疲れなんて一気に吹き飛んでしまう。

そしてお散歩と夕食をすませ夫が帰宅する21時ごろまでの間、最低限の家事を済ませた後はマリモとのお遊びタイムだった。マリモは私が台所に立っている間は大人しくソファーに座って眠っていたりこっちを見たりしていて、私が水道の蛇口を閉めると「終わった!♪」とばかりにソファーから飛び降り、尻尾フリフリで遊ぼうアピールを始める。私とマリモは狭いリビングを走り回って遊んだ。

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夫に甘えるマリモ

夫が帰ってくると、マリモはいつも大喜びで迎えた。玄関の鍵を開ける音がすると、マリモは遊んでいても眠っていても、一目散に玄関に走っていく。そして尻尾フリフリでピョンピョン跳ね、全身で喜びを表現する。夫が荷物を置いてかがむと、すかさず夫の鼻先のあたりをペロペロと舐めた。

夫が帰ってきた後は、マリモの遊び相手は夫にバトンタッチし、私はお風呂に入ったり、翌日のお弁当のおかずを用意したりしていた。マリモは夫が食事を終えて直ぐは元気に遊んでいるけれども、その前に散々私と遊んでいることもあり、私がお風呂から上がる頃には夫の膝で気持ちよさそうにウトウトしていることが多かった。

今思い返してみると、医療費の工面に頭を悩ませていたとはいえ、この頃がマリモも一番元気で楽しい時期だった。

※まりもの名前は本来ひらがな表記ですが、文中では読みやすいようにカタカナにしております。

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