まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」について綴った「まりも物語」(腎不全と闘った642日間の記録)と、2020年8月に我が家にやってきたおてんば娘「ぴりか」の成長記録「ぴりか日記」、ハンドメイドについて書いた「Atelier Marimo」、その他夫婦二人生活の日々の出来事や思うことを綴ったブログです。

遠距離介護Diary:札幌訪問3日目

モエレ沼公園 海の噴水

札幌訪問3日目

こんにちは

今日は前回の続き、札幌訪問3日目について書きたいと思います。

3日目は義父からの申し出で義父宅には行かず、午後に民生委員さんに面談するまではフリーでした。

定山渓辺りまで足を伸ばそうかとも思いましたが、結局近場のモエレ沼公園へ。ここはイサムノグチが設計したことで有名な公園で、一度行って見たかったのですが、夫はあまり好きではないようで、これまで行く機会がありませんでした。

ガラスのピラミッド

初めて行ったモエレ沼公園はとにかく広い印象で、かの有名なガラスのピラミッドが晴天に良く映えていました。ピラミッドの中はガラスと真っ白な壁の空間で、さすが著名な芸術家がデザインした建造物。その空間には不思議な癒しの効果があるように感じられます。

そんなガラスのピラミッド内の椅子に座りながら、今後どう義父の生活を支えたら良いのか、私には何ができるのかを改めて考えました。

義父はとにかく人の世話にはなりたく無いのでしょう。私の実父はまだ60代前半で仕事も現役で頑張っていたある日、心筋梗塞で突然に他界してしまいました。以前、私の父の話をした時、義父は父の死のことを「まだ若いのに気の毒なことだ。」と言っていたのに、今回の訪問の際には「誰にも迷惑をかけない、女房孝行、子供孝行な終わり方だったとも言えるかもしれないなぁ。」と呟いていました。

海の噴水。決まった時刻になると水が噴き出してショーが始まります。

海の噴水からガラスのピラミッドまでの道

義父が自分の衰えを痛感しているのは、本人がどんなに隠しても言葉の端々から伝わってきます。そんな義父にどう接したら良いのか、何ができるのか。色々考えるものの、結局考えがまとまることはなく、海の噴水のショーを見た後、私はモエレ沼公園を出ました。

大通公園近くのカフェでランチ

そして大通り付近に戻ってきた私は、以前から気になっていたカフェでランチをしました。

創成川公園(左)と大通公園(右)ピリカと一緒にお散歩したい。

このカフェは創成川公園からも大通公園からも近く、残念ながら店内にペットは入れませんが、テイクアウトできるメニューがありますし、美味しそうなパンも売っています。ピリカと一緒に来たらパンやサラダを買って公園でランチしたいお店です。

民生委員さんと面談

民生委員さんとは16時に札幌グランドホテルで待ち合わせをしていました。ロビーに着くと小柄で優しそうな60代ぐらいの女性がこちらを見ています。この人だと確信して声をかけると、彼女は私を見て少し驚いた顔をしましたが、優しい笑顔で挨拶をしてくれました。

民生委員さんはあくまで地域のボランティアさんでどこかの職員ではありません。だからでしょうか、面談と言うよりお喋りのような感じで、約1時間ほどの面談は世間話も交えて話が弾みました。民生委員さん曰く、義父の90歳という年齢から考えて、そのお嫁さんは50代後半位だと思っていたそうです。ですが夫と年が離れている私は彼女の想定よりかなり若く、また当日の私の服装が白いTシャツに黒いサロペットパンツ、麦わら帽子だったこともあって、想像とはかなり異なる嫁の姿に一瞬驚いたのだとか。実は民生委員さんと会うのにサロヘットパンツ姿はどうかと私も思ったのですが、前日の雨で持って行っていたワイドパンツがずぶ濡れになり、乾かしてもシワシワだったので着られる服がサロヘットパンツしか無かったんです。

そして話が弾んでくると、彼女は「義父さんって、背が高いし若い頃はカッコ良かったんじゃない?」と言いました。確かに義父は90歳という年齢から考えればかなり長身ですし、体質なのか贅肉が付くことが無く、背筋が伸びた痩身の容貌には80歳を過ぎてなおスーツやトレンチコートが似合っていました。一度、義実家で義父の大学時代の写真を見たことがありますが、周囲の人より頭半分以上は背が高く、今風に言えばイケメンの部類に入ると思います。多分女性にもモテたでしょう。

しかし夫がまだ幼いうちに義母が他界した後、義父は再婚せずに男手一つで夫を育て上げました。多分、人に言えない苦労は数えきれないほどあったでしょう。夫が大学進学のために家を出る年齢になった時に再婚しましたが、その義母も既に他界しています。

苦労が多かったであろう義父の人生が、その最期まで義父らしく本人の望む形になっていくよう、まだ具体的なものは見えていませんが、私は私なりに精一杯サポートするしか無いと考えながら、民生委員さんとの面談を終え、私は新千歳空港から帰宅の途に就きました。

今回の訪問はこれで終わりですが、まだまだこれから介護認定を含め、包括支援センターの職員さんや民生委員さんとは連絡をとり続けていきます。そしてコロナの感染状況にもよりますが、なるべく頻繁に札幌に通いたいと思います。

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