まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」について綴った「まりも物語」(腎不全と闘った642日間の記録)と、2020年8月に我が家にやってきたおてんば娘「ぴりか」の成長記録「ぴりか日記」、ハンドメイドについて書いた「Atelier Marimo」、その他夫婦二人生活の日々の出来事や思うことを綴ったブログです。

Vickyちゃんの旅立ち(1)先天性腎不全のVickyちゃん

8月3日、1歳11ヶ月の生涯を駆け抜けて虹の橋へと旅立ったVickyちゃん。
(Vickyちゃんインスタグラムより)
※ママさんご本人の許可を得て、インスタグラムの写真を掲載しています。

Vickyちゃんの旅立ち(1)先天性腎不全のVickyちゃん

こんにちは。

今日は悲しいお知らせがあります。

マリモと同じく先天性腎臓形成不全による腎不全で闘病していたゴールデンレトリバーのヴィッキーちゃんが8月3日の夜に旅立ちました。享年1歳11ヶ月。腎不全末期で強制給餌を受けていたとはいえ、ほんの2週間前まで元気いっぱいで獣医さんにも9月3日の2歳の誕生日は迎えられそうだと言われていたヴィッキーちゃん。しかし願い叶わず2歳を目前にして旅立って行きました。

マリモはが旅立ったのは2歳の誕生日の18日後でしたから、先天性腎臓形成不全の子にとってやはり2歳の壁は飼い主達の想像以上に高いようです。

腎不全発覚前のVickyちゃん。ご家族の愛情に包まれてスクスクと成長していました。
(Vickyちゃんインスタグラムより)

ヴィッキーちゃんのママさんはヴィッキーちゃんの為に私など比べ物にならない程に様々な努力をしていました。そして必死に情報を集めるうちに私の「まりも物語」に辿り着き、私が2021年3月19日に書いた記事にコメントを残してくれたのです。

marimotan.hatenablog.com

ヴィッキーちゃんとの出会い

ママさんがこのブログに辿り着いた時、ヴィッキーちゃんは生後約半年。嘔吐と下痢の症状が見られるため病院を受診した際に腎不全と診断され、まだ急性か慢性かの診断はつかないものの、ほぼ先天性の慢性腎不全で間違い無いだろうといった状況でした。

実際、ママさんがコメントに書いてくれたヴィッキーちゃんの症状は、ほぼマリモの症状と一致しています。そのコメントから私はヴィッキーちゃんが先天性腎臓形成不全であると確信し、きっとマリモが同じ状況に苦しむヴィッキーちゃんとご家族を助けて欲しいと願っているのだと感じました。

そしてママさんの参考になるよう「まりも物語:番外編」で記事を書いたり、ヴィッキーちゃんのInstagramにメッセージを書いたりしながら交流は続いて行きました。

marimotan.hatenablog.com

marimotan.hatenablog.com

marimotan.hatenablog.com

ヴィッキーちゃんの闘い

その後、ヴィッキーちゃんは熱心で優しいママさんとご家族から浴びるように愛情を注がれながら成長して行きました。しかしヴィッキーちゃんはまりも同様に成長と共に症状も進行させて行き、検査の数値は少しづつ悪化して行きます。

※ヴィッキーちゃんの闘病記録はInstagramに詳細に残されています。id:vicky.k_dog

2歳と18日で旅立ったマリモを越えるべく、果敢に闘い続けたヴィッキーちゃんとママさん。日々更新されるInstagramには元気いっぱい笑顔いっぱいなヴィッキーちゃんの姿が溢れていましたが、腎不全発覚の一年後、一歳半の頃には腎臓の機能を測るクレアニチン値5.5の末期に入り、そこから数値は転がるように悪化して行きました。

東北地方の美しい自然に囲まれ、元気いっぱいだったVickyちゃん。
インスタグラムでも大人気でした。
(Vickyちゃんインスタグラムより)

4月にはクレアニチンが7を超えて、もういつ旅立ってもおかしくない状態になりますが、そんな数値でありながらヴィッキーちゃんは元気いっぱいに毎日朝は1時間以上もお散歩し、食べなくなってしまった物もありますが、食欲も維持していました。

これは実に奇跡的なことで、マリモが一歳半で重度の尿毒症に陥り、その後クレアニチンが5を超えて食欲や元気が無くなってきて医師に相談した際には「この数値で食べたり散歩している方が奇跡。食欲も元気も無くて当たり前」と言われていましたから、ヴィッキーちゃんは本当に大変な奇跡を起こし続けていたことになります。詳細はヴィッキーちゃんのInstagramを見て頂けるとお解り頂けますが、この奇跡はヴィッキーちゃんの生命力とママさんの並ならぬ努力の賜物と言えます。

大好きなママに抱っこされて幸せそうなVickyちゃん。
(Vickyちゃんインスタグラムより)

しかしそんな懸命の努力にも関わらず数値の悪化は止まることは無く、むしろ加速して行きました。5月に入り食欲が無く一度は絶食に陥ってしまったヴィッキーちゃん。下痢の症状もありましたが、ママさんが必死に強制給餌を行い、一時はかなり衰弱したヴィッキーちゃんは再び元気を取り戻してお散歩中は元気に走り回りました。

ヴィッキーちゃんとマリモの症状はびっくりするほど共通点が多く見られます。マリモも2020年の3月に絶食に陥り、生きているのが不思議と言われる中で復活して、クレアニチンが8に達しても元気にお散歩をしていました。そして約2か月後に再び絶食に陥ると、あっという間に衰弱して旅立っていきましたが、ヴィッキーちゃんも同様に一度は復活したもののその後約2カ月程度で旅立ちを迎えています。

マリモとヴィッキーちゃん その最期に見られた大きな差

ほぼ同じ先天性疾患を患い、似たような経過を辿って、ほぼ同じ月齢(マリモ:2歳と18日、ヴィッキーちゃん:1歳11か月)で旅立った二匹ですが、マリモの最期は酷い呼吸困難に苦しみ、激しい嘔吐と痙攣の末に旅立ったのに対し、ヴィッキーちゃんは少し呼吸が苦しくなることもあったものの、ご家族に見守られて眠るように安らかに旅立ちました。この同じ疾患を持った2匹の最期を分けたものは何だったのか。次回私なりに検証したこの2匹の違いと、腎不全末期における肺水腫について書きたいと思います。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村