まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」について綴った「まりも物語」(腎不全と闘った642日間の記録)と、2020年8月に我が家にやってきたおてんば娘「ぴりか」の成長記録「ぴりか日記」、ハンドメイドについて書いた「Atelier Marimo」、その他夫婦二人生活の日々の出来事や思うことを綴ったブログです。

まりも物語(番外編):まりもと過ごしたクリスマス(2018年)

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サンタ帽をかぶり、マリモにサンタのマントを着せてご機嫌な夫

まりもと過ごしたクリスマス(2018年)

 2018年の12月、マリモが我が家にやってきてから初めての年末が来た。我が家は夫婦2人の家族なので昨年はデパ地下でオードブルを買って、あとは私が作るちょっと豪華な夕飯とケーキを買っただったけれど、今年は違う!そう、我が家には可愛いマリモがいるのだ。

私達は年甲斐もなく雑貨屋や百均を覗いてはクリスマスグッズを買い込んだ。特に夫の力の入れようは強く、マリモに着せるサンタの衣装や自分用の帽子、プレゼントにするオモチャや犬用のオードブル、ケーキについてもしっかりリサーチしていた。

2018年のクリスマスは平日だったので、我が家では23日の天皇誕生日にお祝いをすることにした。私は午前10時のデパ地下開店時刻と同時にお店に入り、予約していたオードブルを受け取って、鮮魚や精肉売り場を見て歩いた。必要な食材は前日に揃えてあったけれど、何か美味しそうな物があれば追加したい。しかし既にどこの売り場も大混雑で、とても追加の品まで手が届きそうに無い。私は早々に追加を諦めてさっさと帰宅の途についた。

家に帰るとマリモと夫は散歩がてら予約してあったケーキを取りに行き、ちょうど帰ってきて一休みしているところだった。あとは午後から夫がマリモ用のオードブルとケーキを取りに行けば準備完了だ。

普段のマリモのお散歩は朝晩の2回だけれど、この日はお昼にも短い散歩に出た。私は午後からは台所に立ちっぱなしになるし、夫はマリモの食事を買いに外出してしまう。マリモにはいつもより長めにお昼寝をして欲しい。

お昼を食べ終わって夫が外出するタイミングでマリモを散歩させて帰ってくると、マリモにはケージでお休みしてもらい、私は張り切って台所に立った。

本当の事を言えばマリモのご飯も私が用意したかった。何せ初めてのクリスマスなのだから、やはりママの手料理を振る舞いたい。しかし夫が張り切ってリサーチし、とても楽しそうにしている。結局私は自分で作りたいことを夫に言い出せず今回は夫に譲ることにしたのだった。

そして夕方に夫が帰宅して、私達は暗くなる前に再び散歩に出て30分ほど歩いた。帰宅すると私は再び台所に立ち、買ってきたオードブルを大皿に盛り付ける。夫はワインを買いに行ったついでに数種類のチーズとクラッカーも買ってきて、手際よくお皿に並べた。
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サンタ帽を被る夫。まりもは迷惑そう・・・

 マリモのクリスマスディナー

 人間用のご飯の用意が終わると次はマリモの番だ。購入したオードブルはマリモの一回分の食事量よりかなり多い。私は全部でマリモの一食分になるように小皿に少しずつ取り分けてご飯を用意した。

私がマリモのご飯を用意している間、夫はせっせとマリモにサンタのコスチュームを着せている。しかしマリモは着心地が悪いようで、どう見ても嫌がっていた。私は何とかコスチュームをきせようとする夫を止めて、とりあえず食事が終わるまではそのままにしておくように言った。

マリモは喜んで食べ始めるかと思いきや、初めて食べるお肉や野菜に警戒したのか、匂いを嗅いで少しづつ口に入れたり出したりしている。そして慎重な確認が終わると勢いよく食べ始めた。これで一気に完食かと思いきや、幾つかの食べ物は匂いを嗅いだだけでてをつけなかった。夫と私はマリモは犬なのに随分好き嫌いが激しいねと話していたけれど、今にして思えばこの好き嫌いは腎不全による吐き気が既に出始めていたのだろう。

しかし食事は残したものの、マリモはデザートのサツマイモケーキは美味しそうにペロリと平らげた。

食事が終わるとお酒が入った夫は上機嫌でマリモと遊び始めた。自分用のサンタ帽を被り、マリモにはサンタのマントを着せて、ソファーの上でじゃれ合っている。はっきり言ってマリモは迷惑そうだけど、今日だけはアホなパパの遊びに付き合って貰おう。

私は後片付けをしながらマリモと夫が遊ぶ姿を見て、これからは毎年こんなクリスマスの光景をみることになるのかなとぼんやり考えた。そして来年こそはマリモにもママの手料理のクリスマスディナーを出してあげようと思っていた。

当時、まりもの成長を度々記録していた手帳には、マリモと過ごした初めてのクリスマスの出来事と来年のクリスマスに作りたい犬用メニューの簡単なメモが残っている。

しかし、その一年後のクリスマスは私の想像していたものとは全く異なる日になった。

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