まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」について綴った「まりも物語」(腎不全と闘った642日間の記録)と、2020年8月に我が家にやってきたおてんば娘「ぴりか」の成長記録「ぴりか日記」、ハンドメイドについて書いた「Atelier Marimo」、その他夫婦二人生活の日々の出来事や思うことを綴ったブログです。

まりも:9回目の月命日

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2020年2月上旬。肺炎から回復して食欲もあり、体調は安定していた。

9回目の月命日

こんにちは。

マリモが虹の橋に旅立ってから今日で9か月になりました。月日が過ぎるのは本当に早いですね。マリモと一緒に病院に通った日々が昨日のことのように思い出されます。

昨年の今頃

昨年の今頃は、お正月の誤嚥性肺炎から回復して以降、比較的体調が落ち着いていたマリモが絶食に陥ってしまい、私は狼狽えながらマリモを病院に通わせていました。実際には病院に行っても効果的な治療法があるわけでは無く、少しでも毒素を排出できるよう体内の循環をあげて、水分やビタミンを補給するために点滴を打つぐらいしかできることは無かったのですが、とにかく衰弱していくマリモの苦しさが少しでも和らげばと、マリモを抱いて必死に病院に向かい、毎日泣いてばかりいました。

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腎不全の犬に食事をさせる大切さ

マリモが通っていた動物病院の院長先生は、常々私に「何も食べないのが一番悪い」「おやつばかり食べることより、身体によくないからと食べさせずに体重を落としてしまうことの方がよほど怖い」と言っていました。

この絶食まで、私は食べさせることが重要とは解っていても、マリモが人間の食べ物を食べたがったり犬用お菓子類ばかり食べていると、これでは身体に悪いのではと少し量を控えてしまうこともありました。しかしこの時、マリモが絶食に陥って急激に衰弱していく姿を見て、医師の言っていた「食べないで体重を落とすことの方がよほど怖い」の意味を身をもって知ることになりました。

マリモは一昨年の11月に重度の尿毒症に陥り、お正月には誤嚥性肺炎になってしまいましたが、それでもあまり体重は減らず、点滴の回数を増やせば回復していました。それが絶食になってからは急激にやせ衰えて、どれほど点滴を増やしても全く回復しなくなったのです。

一気に体重が減り衰弱していくマリモを見て、私は血の気が引く思いで連日病院に通いましたが、絶食は約2週間に以上続き、3月初旬には遂に余命宣告を受けることになりました。

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2020年2月下旬、余命宣告をされた頃。自力で起き上がることさえできないマリモを、私と夫は時間の許す限り膝に抱いていた。

その後、マリモは3月3日に突然ボーロを食べ始めて、医師も驚く奇跡の回復を果たしましたが、この絶食以来、私は人間の食べ物だろうとお菓子だろうと、とにかくマリモが少しでも食指を動かすものは際限なく食べさせることにしました。

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2020年3月。ほんの少しボーロを食べ始めた日。まだ起き上がれないけれど目には力が戻ってきた。

マリモが食べそうなものを探して連日スーパーを梯子して歩き、バターの香りがするものが好きなマリモの為にクッキーを焼いたりパンを焼いてみたり、通常の犬の食事として考えるならば相当身体に悪そうなもの、食べさせてはいけないとされるものも食べさせましたが、それでも食べ始めたマリモが見る見る生きる力を取り戻してゆく姿を見て、腎不全の子にとって食べることがいかに重要かを改めて認識しました。

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2020年3月。絶食から少しづつ回復し始めた頃。目に力がしっかりと戻り、再び自力で歩き始めた。

その生涯を通じて腎不全の吐き気に苛まれ、あまり食事を楽しむことが無かったマリモでしたが、それでもサツマイモ、カボチャ、チーズ、ヨーグルト、バナナ、リンゴは大好きで、この絶食までは喜んで食べてくれていました。今も、マリモの祭壇には毎日サツマイモかカボチャのどちらかと、ヨーグルトをお供えしています。

今日はカボチャ、リンゴ、ヨーグルトに加え、絶食から回復した後に少し食べていたスコーンもお供えすることにしました。犬用の物ではないのですが、絶食から回復して再び家の中を歩き回るようになったマリモは、私がスコーンを食べていると足元にやってきては、尻尾フリフリで食べたいアピールをして、少し食べさせてあげると喜んで食べていました。

その後、5月に再び絶食に陥ってしまうまでの間、マリモはよく私が食べているものを欲しがるようになったので、私はマリモが少しでも食べるようにと、マリモ用に作ったポタージュスープを一緒に食べていました。そうやって膝にマリモを乗せて座り、マリモの口に少しずつスープを運びながら食事をしたことも、今となっては懐かしい思い出です。

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2019年5月頃。虹の橋でもこんな笑顔で元気に遊んでいてほしい。

マリモにもたくさん食べさせてあげたかった

今、ピリカが毎日モリモリと食事をする姿を見ていると、マリモにももっと色々作ってたくさん食べさせてあげたかったなぁと思います。市販の療法食もたくさんありますし、その方が腎臓には良いのだと思いますが、やはり作り立てのご飯が美味しかったのでしょう。用意する時間が無くて市販の療法食のみを出した時と、全部とはいかなくてもトッピングだけでも手作りしてあげた時では明らかにマリモの食いつき具合は違っていました。

ピリカは毎日元気に走り回り食欲も旺盛です。先日の避妊手術に伴う検査でも、何ら異常はありませんでした。元気いっぱいで健康そのもののピリカには、僅か2歳で旅立ったマリモの分まで楽しい犬生を送って欲しいと切に思います。

そしてマリモには、生まれ変わるなら今度こそ健康な身体に生まれて、美味しいご飯をお腹いっぱい食べて欲しいです。