まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」について綴った「まりも物語」(腎不全と闘った642日間の記録)と、2020年8月に我が家にやってきたおてんば娘「ぴりか」の成長記録「ぴりか日記」、ハンドメイドについて書いた「Atelier Marimo」、その他夫婦二人生活の日々の出来事や思うことを綴ったブログです。

まりも物語:17、メニエール病(2)

f:id:Marimotan:20200723112707j:plain

夏の暑い日、新しく買った夏用ベッドにて

17、メニエール病(2)

9時前頃に母が到着した。その頃になると目眩はかなり治まってきていて、吐き気も少し和らいでいた。私はマリモを抱いて起き上がり、玄関を開けて母を迎えるとソファーに再び横になった。マリモは母に漢方薬を飲ませてもらい、おやつのサツマイモとカボチャを貰った。母もヨークシャーテリアを飼っているので犬の扱いには慣れている。しかしマリモは結構人見知りをするので、直ぐに私の所に戻ってきてべったりくっついて離れない。

何とか歩けるまでに回復したので、母に付き添ってもらって家から徒歩3分程度の場所にある内科に行く。だいぶ回復したとはいえ、やはり歩くと目が回るし、耳鳴りも止まらない。内科では吐き気止めを処方してくれたけれど、もう少し休んで回復したら耳鼻科でしっかり検査してもらうよう言われた。

家に戻って吐き気止めを飲み暫く横になっていると、1時間ぐらいで吐き気のほうはだいぶ治まってきた。目眩も少しずつ治まってきていて少しくらいなら歩けそうだ。家から一番近い耳鼻科に電話し、再び母に付き添ってもらって耳鼻科へ向かった。何とか診察を受けることはできたけれど、無理に歩いたからだろうか、耳鼻科に着いてすぐに吐き気が激しくなり嘔吐してしまった。検査の結果、メニエール病と診断された。

添い寝してくれたマリモ

その日は点滴と吐き気止めと目眩止めの薬を処方されて帰ってきた。もし吐き気がひどくて薬が飲めないようなら点滴に通うよう医師からは勧められた。幸い点滴は良く効いて、家に帰って暫くすると体がだいぶ楽になった。

母には近所のコンビニでヨーグルトなど喉越しのいいものや、ポカリスウェットを買ってきてもらい、マリモの夕方のお散歩だけお願いして帰ってもらうことにした。マリモは母に連れられて外に出たものの、あまり歩かず10分もすると帰ってきてしまった。

母が帰った後も私はソファーで横になり、マリモは私にぴったりくっついて添い寝していた。マリモなりに何か思うところがあったのか、いつものように遊ぼうと催促してこない。クリクリの目で私をじーっと見つめてくる。

しばらくしてマリモに夕飯を食べさせてクレメジンを飲ませた。そしてまた横になっていると、20時を過ぎたころに夫が帰宅した。マリモは大喜びで玄関に走り、一日中まったく甘えられなかった分を取り戻すように夫に甘えた。f:id:Marimotan:20200723112749j:plain

とにかくお腹を出して大股開きをする子だった。

翌日は金曜日で私も夫も仕事の日だったけれど、二人とも休暇を取った。私はまだ到底出勤できそうになかったし、また吐き気が来れば点滴を受けに行かなければならない。マリモも皮下補液を打ちに行く日だ。

私は朝から目眩がひどかったので、マリモの散歩や家のことを全て夫に任せ、私は一日中横になっていた。夫は午前中にマリモを病院に連れて行き、夕方になって私を点滴に連れて行ってくれた。

そして夕食を近所のファミレスで済ませると、マリモの散歩がてら私にコンビニでプリンを買ってきてくれた。夫は私が体調を崩すと、必ずコンビニかスーパーでプリンと杏仁豆腐を買ってくる。 

点滴で目眩は治まったけれど・・・

結局この時の目眩や吐き気は、点滴と投薬で比較的すぐに治まってくれた。しかしこの後、私は度々目眩と吐き気の発作に悩まされるようになり、何度か夫に仕事を休んでもらうことになった。

私が倒れてしまうとマリモを通院させる人がいなくなってしまう。マリモの皮下補液は行かれたら行くというものではなく、必ず行かなければならないものだ。

しかし、その後は急な目眩で階段を踏み外したりしたものの、大怪我になることもなく、マリモの皮下補液は夫に代わってもらうか、最悪でも予定日の翌日にずらすなどして何とか通わせることができた。

私が起きられなくなったり食事の支度をしてあげられない時、マリモはマリモなりにママは動けないということを悟るらしく、いつものように気を引こうとイタズラしたりすることは無く、ただ動けない私の横にぴったり寄り添ったり、上半身を私のお腹に乗せた姿勢で伏せていたり、とにかく片時も離れずにいつも黙って傍にいてくれた。

もちろんマリモは看病ができるわけでは無いが、いい子にしていてくれるだけでも助かったし、傍にいてくれるとそれだけで私は随分励まされた。

マリモはパパっ子に、パパは愛犬家に

そして私が動けない日は、マリモは夫が帰ってくるといつも以上に大歓迎で迎えた。マリモは元々、私がどうしても犬を飼いたくて迎えた子で夫はそれほど興味があったわけでは無かった。

しかし、この頃には夫は既にマリモにメロメロで、パパっ子のマリモと夫はすっかり相思相愛の中になっていた。マリモはその短い生涯で夫をすっかり愛犬家に変えてしまった。

※まりもの名前は本来ひらがな表記ですが、文中では読みやすいようにカタカナにしております。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村