まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」について綴った「まりも物語」(腎不全と闘った642日間の記録)と、2020年8月に我が家にやってきたおてんば娘「ぴりか」の成長記録「ぴりか日記」、ハンドメイドについて書いた「Atelier Marimo」、その他夫婦二人生活の日々の出来事や思うことを綴ったブログです。

2020年の終わりに

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2020年も今日で終わりですね。今朝は1人で早起きし、のんびりとこの1年と2000年からの20年間を回想していました。

2000年の今頃

2000年が終わり21世紀が来ようとする時、私は西オーストラリアのパースに住み、やっと仕事を見つけたところでした。その3ヶ月前、2000年の9月にワーキングホリデーでオーストラリアへとやってきた私は、約2か月間ホームステイをしながら語学学校に通い、12月に入ると学校を終えて住む家を探しはじめました。同時に職探しも始め、そして運良く現地の出版社で働くことになったのです。

まだ英語もまともに話せなかったのに、一人で片道の航空券を持って成田から旅立ち、オーストラリアに到着した時のこと、あの時に感じていた期待感と心細さは今もよく覚えています。若い時って誰でも本当に怖いもの知らずですよね。言葉もよくわからない、日本に帰るチケットもない、知っている人もいないけれど不思議と恐怖感はなく、まぁ何とかなるさと歩き出しました。

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今にして思えば、そこから私の本当の人生が始まりました。一人オーストラリアに暮らして働き、バックパックと寝袋を背負って旅をし、そして一度は日本に帰ったものの、この時の出版社での仕事で翻訳に目覚めた私は、資金を溜めて再び渡豪し通訳と翻訳の専門学校を卒業しました。

そして帰国後は証券会社で働きながら、年に一度は中東や中央アジアを旅する生活を送り、海外に全く興味のない夫と出会って結婚して今に至ります。

あの時から約20年が過ぎた今、特に翻訳の仕事を意識していたわけでもないのに、いつの間にか仕事のメインは資料の英訳、外注した英訳にミスが無いかのチェックなど、その大半が翻訳に関わる仕事になりました。そして将来は夫婦で海外旅行をしたいと思っていたのに、全く海外に興味のない人と結婚してしまうのですから巡りあわせって不思議ですね。

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思えば、2000~2001年は若き日の私に英語を自在に操る力と、未知なる世界に飛び込んでいく勇気をくれた年でした。英語を話すことで私の行動範囲は一気に広がり、たくさんの人と出会い、色々な国を旅をして、仕事の幅も広がっていきました。今も若き日の思い出は私の人生における大きな財産ですし、その後に罹患したパニック障害で仕事も貯金も失った時にも、この頃感じていた「人生は楽しいことが溢れてる」という思いが、もう一度立ち上がる勇気をくれたように思います。

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2000年と2020年

では2020年はどんな年だったのでしょうか。2019年から2020年にかけては、私は再び人生の大きな転換点に立たされていたように思います。

2019年にマリモの先天性腎不全が発覚すると、その通院と医療費は時間的にも経済的にも大きな負担になりました。その結果、それまでは割とお互い自由気ままに暮らしていた私と夫が、一致団結してマリモの看病に取り組むことになり、そうした生活の中で、私は夫に助けられることがたくさんありました。

私は結構なんでも自分で決めて全て自分でやってしまう人間なので、これまであまり夫に相談をすることはありませんでしたが、とにかく全てが手探り状態のマリモの看病では、夫と相談しながらでないと決断できないことが多々ありました。そしてマリモの命が掛かった決断の際や、時に辛くて心が折れそうになる時、私を支え続けてくれたのは常に冷静さを失わず、穏やかに接してくれる夫の言葉でした。

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元々マリモは一時的に仕事を辞めて家に居た私が犬を飼いたくて迎えた子で、夫はあまり興味を持っていたわけではありません。でも夫はいつも「お金は掛かるけれど仕方ないさ。それにこんなに可愛いんだし。」と言い、常にとにかくマリモが苦しまないように出来る限りのことをしようよと言ってくれました。

そんな夫の姿に私はどれ程助けられたか分かりません。マリモとの生活を通じて私には支えてくれる人が居ること、そのありがたさをやっと悟ったように思います。また、家にいる時間が長くなったおかげで、いつの間にかやらなくなっていたハンドメイドも再び始めることになりました。

上手く言えませんが、2000年、2001年が私の意識を解き放ち、自由な人生への扉を開いた年であったとするならば、2019年と2020年はマリモとの生活を通じて、仕事中心に自由気ままに歩いてきた人生で一度立ち止まり、私を取り巻く大切な人や元々好きだった物事を見つめ直すときだったのではと思います。

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2021年に向けて

5月にマリモが旅立った後、8月にピリカを家族に迎え、早4ヶ月が過ぎました。もうすぐ新しい年が始まります。今後私がこれまでの人生をどう見直していくのか、今後はどこに軸足を置いて生活していくのか、まだ頭の中は整理されていません。しかし、今まで仕事にや交友関係に費やしていた時間も気力も、今後はもっと自分自身や家族の方に傾けていきたいと思っています。

そして今まで犬の話を中心に書いてきたブログも、犬メインに変わりはないものの、少しずつ違うジャンルの話も書いていきたいと思っています。

取りとめのない長い文章にお付き合いいただきまして、ありがとうございました!また来年もよろしくお願いします。

皆さま、良いお年をお迎えください!

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