まりも日和

先天性腎臓形成不全による重度の腎不全のため、2歳と18日で虹の橋へ旅立った愛犬「まりも」について綴った「まりも物語」(腎不全と闘った642日間の記録)と、2020年8月に我が家にやってきたおてんば娘「ぴりか」の成長記録「ぴりか日記」、ハンドメイドについて書いた「Atelier Marimo」、その他夫婦二人生活の日々の出来事や思うことを綴ったブログです。

まりも物語:(番外編)靴下遊び

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2019年3月ごろ。ママの靴下を咥えて得意そうなマリモ。

靴下遊び

こんにちは。

コロナ拡大による緊急事態宣言を受けて私の出勤日も減り、現在は週に2日だけ出勤しています。収入は減りますが、在宅時間が増えたおかげでピリカと遊ぶ時間も増え、少しはハンドメイドに使う時間もできそうです。

せっかく在宅時間が増えたのだから、雑用をチャチャっと片づけて自由時間を作ればいいのですが、そこは生来の怠け者の私、ダラダラしているうちに一日が終わってしまっています。特に先日念願だったマリモの写真集を作ったこともあって、時間があると写真集を見ては涙ぐんでばかり。マリモは虹の橋でこんなママに呆れているかな。

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2019年10月ごろ。夫が履いていた靴下を取ろうとするマリモ。

マリモが飛び跳ねなかった朝

昨日の夜、ピリカと古い靴下を使って遊んでいるときに、ふとマリモと遊んでいた日のことを思い出しました。まだ尿毒症が悪化するより前の、マリモが表面上は元気だった日々の終わり頃のことです。

マリモと私がよくやっていた遊びに、古い靴下の取り合いがあります。マリモは洗濯物の中から靴下を探して咥えてきては、私に追いかけさせて取りっこをするのが大好きでした。でもそれをやられると直ぐに靴下がボロボロになってしまうので、私はマリモの遊び用に穴の開いた古い靴下をとっておき、マリモが洗濯物やタンスから靴下を取り出す前に見つけるよう、目につくところに置くようにしていました。

そのようにしていつも靴下を置いていたのが、寝室を入ってすぐの所にある夫のベッドの上でした。ベッドの上のマリモでも届く位置に靴下を置いてベッドメイキングをしていると、マリモは様子を見に寝室までやってきます。そして靴下を発見するとすかさず飛び跳ねてそれを取り、そのまま咥えて一気にリビングにダッシュ!そして私がマリモを追いかけて何度も引っ張りっこをしながら取り返すという単純なものなのですが、マリモはこの遊びが大好きでした。

その日もいつものようにマリモ用の古靴下を持って私は寝室に向かいました。朝のお散歩が済んだマリモはソファーの上でまったり休憩中でしたが、私が古靴下を持って寝室に向かったことに気づき、直ぐに後を追いかけてきました。

私がいつもの位置に靴下を置いて、ドアの隙間から覗くマリモに気づかぬふりをしながら毛布を直していると、いつも通りにマリモが夫のベッドの縁の辺りにやってきて、私の様子を伺っています。私はマリモが靴下を取ったら追いかけようとタイミングを計っていたのですが、その日、マリモはベッドの縁で尻尾を振っているだけでいつものように飛び上がって靴下を取りませんでした。

私は怪訝に思いながら、靴下の位置が悪かったかなと思い、少し縁の方に移動させてみましたが、やはりマリモは靴下を取りません。私は更に靴下を移動させて、マリモでもちょっと背伸びすれば十分に届く位置に置いてみましたが、やはりマリモは全く飛び跳ねることも背伸びすることもありませんでした。結局マリモは暫くベッドの縁で私の方を見ながら尻尾を振っていただけで、靴下はそのままにしてリビングに戻って行ってしまったのです。そしてその後、マリモがこの大好きだった遊びをすることは二度とありませんでした。

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尿毒症になり、前脚に管を指すようになってからも、マリモは靴下遊びが大好きでした。

あの日の違和感

私はあの日、マリモが飛び跳ねて靴下を取らなかったことを、「あれっ?どうしたの??」とは思いましたが、あまり深く考えることはありませんでした。今にして思えば、あの時マリモは尻尾を振りながら「ママ、もう飛び上がれないの。もうその遊びできないの。」と訴えていたのかもしれません。あの頃、私は毎週欠かさず点滴を受けさせていたこともあり、マリモの容態は安定していると思い込んでいました。しかし実際には腎不全は容赦なく進行し、マリモを蝕んでいたのです。

あの時、微かでもマリモの様子に違和感を感じたのなら、病院で詳細な検査を受けさせるべきだったと思います。その後直ぐにマリモが重度の尿毒症になり、必死の闘病生活が始まってからは思い出すことも無かった出来事でしたが、昨夜、靴下めがけて元気に飛び上がるピリカの姿とマリモが重なって、あの日の出来事が突然鮮明に思い出され、私はあの時、重症化の兆候を見逃してしまったのだということに今更ながら気付きました。

虹の橋でマリモは

あの日以降、靴下めがけて飛び跳ねることのなかったマリモは、今は全ての苦しみから解放されて、虹の橋で元気に飛び跳ねているのでしょうか。靴下を取ろうとするピリカの姿に突然マリモが重なった時、私はもしかしたらマリモが「ママ、また靴下遊びできるようになったんだよ!」と伝えに来てくれたような気がしました。

マリモがよく遊んでいた靴下はマリモが旅立った後に処分してしまいましたが、また靴下遊びをするのであれば新しい靴下が必要です。ちょうど最近ピリカに穴をあけられてしまった靴下があるので、今朝はまりもの仏壇に新しい?穴あき靴下をお供えしました。

 

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